15話 ページ16
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「我、渋谷に来たり!」
「テンション高いね」
「お上りさんだからね」
「あ、そうだっけ?」
車で渋谷まで送ってもらった我々は、平日の昼でもごった返す道をかき分けて大型ショッピングモールに踏み込んだ。
「どんな感じがいいとかイメージある?」
「イメージか。日常でも使えるものがいいなとは思ってる」
「なるほど。じゃあ置物みたいなのはナシってことやね」
「うんうん」
お母さんがどんな人か聞きつつ、候補を絞りつつ、エスカレーターで上の階へ進む。
ネックレスみたいなアクセサリーがいいねという話にまとまり、学生でも買えそうな店に入った。
「アクセ選びで気をつけなきゃいけないことってなんだと思う?」
「派手すぎないとか?」
「それはそうだわ。私的には店で見えてる1.2倍ぐらいのサイズ感になると思って選ぶこと」
「え、そうなの?」
「店は周りが広いから相対的に小さく見えてんのね。家に帰るとなんかデカいっていう事態が時たま起きてさ」
これは私の実体験から得た知見である。
レギュラーデビューを果たせなかった悲しきアクセたちの無念を晴らすためにも一番気を配っている。
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作者名:梅昆布茶 | 作成日時:2023年9月1日 19時