誰よりも優しいあなた【Yuta.J】 (ページ42)

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神宮寺side

撮影現場に着いた

着くなり主任がやってきた

主任『一条は？』

廉『いないっす』

主任『連絡も来てないのか？』

廉『なにも』

主任『あ、なんで昨日来なかった？平野と永瀬』

廉『行っても無駄だと思ったんで。』

平『今日発表するんで』

主任『許すとでも思ってんのかぁ？！！』

主任が声を荒げた

廉『自分の将来は自分で決めますから。許すも許さないも勝手にしてください。これで辞めることなっても俺は後悔しないんで』

平『俺も廉と同感なので。』

紫耀と廉ってこーゆうとき本当にカッコいいよな

事務所的にも俺らが1番売れてるから辞めさせるに辞めさせられないのが本当のところなんだよな

『ではお一人目神宮寺さんからお願いしまーす』

俺の名前が呼ばれた

神『はい』

今日一条さんがいないから他のスタッフ焦ってるのが分かった

いつも俺らの面倒見てくれるの一条さんだけだし

仕事してるのも一条さんだけだもんな

撮影は一人一人のショットが終わり次第みんなで集合写真撮る

一人一人インタビューあるから長いんだよね

俺の撮影だけでも1時間半くらいかかった

時計を見ると11時を指していた

『神宮寺さん1人カットオッケーです！』

1人撮影が終わると俺は誰も話さずに服を羽織って外に出た

平『神！…。頼んだ』

紫耀が近くにいてて、背中をそっと押してくれた

神『行ってくる』

俺は無我夢中に走った。どこかも分からないのに。でも心当たりはあった

一条病院の近くにすごく綺麗な建物があるんだ

そこは宿泊もできて、お見合い会場によく使われるって

それで昨日そこに電話したんだ
予約取れるのか

そしたら明日は貸切だって…

こんなタイミング良くあるわけないって思った

そこに向かって走った

さっきセットしてもらった髪の毛ももうぐちゃぐちゃだった

そこの前に着いた時には13時だった

俺めっちゃ走ったな…

ここからどうやって入ろうか…