星屑のスパンコール2（Ryuto.S）

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肌寒い12月。積もる程ではなくてもちらほら雪が降る日も出始め、もうすっかり冬だ。

朝、登校中目に入る雪合戦する子供達、マフラーを巻く中学生やら手を繋いで温めあっているカップ…………


｢ルァァァァァァァァア！！！！｣


｢何その新しいタイプの奇声！？覚醒でもすんの？！？｣

｢あ、ごめん｣


向かい側で耳を塞ぐ菜花に、少しだけ申し訳ないという気持ちが生まれる。(少しかよ)


｢……また“アイツ”の話？｣



神崎さんにヒヤッとする事を言われたあの日から、菜花は作間くんをずっと“アイツ”呼び。

この間も放課後本屋さんでドル誌の表紙にいた作間くんを指さして｢あ、アイツ出世してんだ｣とか。

アイツって！せめてあの人、とかにしなさいよ！と思いつつこんなに話を聞いてもらってる立場で何も言えない。ありがとう菜花様、、


｢クリスマスは…無理だよねえ｣

｢ゆーてあんたら結構会ってない？すごい会ってないオーラ出してるけど｣

｢先月最後の週は2回会えたからね…！｣


忙しいながらに時間を作ってくれる作間くんに感謝しかない。。。


｢意外にクリスマスもいけんじゃね？聞かないの？｣

｢聞けないよお…ただでさえ時間作ってくれてるし、我儘言って困らせたくない｣


菜花は少し黙った後私のスマホが光るのを見つけ、アイツじゃん！とその画面を読み上げる。

｢おはよう〜眠い……ってこんだけかいっ！｣



菜花はその通知を長押しして何か打っ……


｢ちょ、何してんの？！？！｣


いいから、って、良くねぇよ！！！身長は菜花の方が少し高いだけなのに、スマホを取り上げたくても全然届かない！！！


ほい、完了。って戻ってきたスマホで慌ててLINEを開くと、



Aクリスマスって空いてるカナ?寒い夜こそ2人で熱い夜を……なんちゃってッ!


はいOUTー！！！！！！！！


｢でも、ばっかだねー菜花！！！今は送信取り消し機能があるんだy………｣


最後まで言い切らないうちに菜花が画面を指さす。


完全悪魔モードの顔で。



……嘘でしょ……



この数秒後、私は今日イチで絶叫することになる。



｢既読ついてるーーー！！？！？｣


早急に訂正のラインを……！って思ってたら

龍斗熱い夜って笑

オワタ。絶対引かれた……



龍斗イブの夜しか空いてないけど、どう?



｢っえ！？｣


隣にいた菜花と顔を見合わせる。


｢｢やったーーー！！！！！｣｣

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