星屑のスパンコール（Ryuto.S）

10 ページ10

本屋さんまだ開いてるかな〜、時間的にもうさすがに閉まってるかな。



なんて考えながらまた、街中から少し外れた寂れた道を歩く。









……いや、開いてるんかい。









……いや、ちょっと待って。





色んな気持ちが錯綜して、どうしていいか分からなくなった。









いや、作間くん普通にいるんですけど？









……今日もめちゃくちゃかっこいい。









てか、そんな通うほどの本屋か？とか失礼なことを思いつつ、自担を目の前にすぐ帰るほどの良い子にはなれなかった私は、恐る恐る店に足を踏み入れて、作間くんがいる所から棚2つ分離れたところに立った。





どうしよう。顔覚えられてるかな？……さすがにそれはないか、1週間以上前だし。





……やっぱり、謝りたい。正直にファンだって言って、この間は変なことして困らせてごめんなさいって、謝りたい。



こんな行動自己満だし、余計困らせてしまうかもしれないけど。








なんて頭をフル回転させてこの状況の打開策を考えてると目の前にあるドル誌の表紙の作間くんと目が合う。







……ダ、ダメじゃん！！もう話しかけないって決めたし。あんなドン引かれた相手に、また何かアクションを起こすことなんてできないし、それに……電話も結局1回も、来てない。








極めつけには菜花の言葉が頭をよぎった。








｢向こうからしたら迷惑でしかない｣

11→←9

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す