星屑のスパンコール（Ryuto.S）

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連絡が来た、言ってもLINEすら交換できていないので、連絡手段は電話しかないはずだったが、作間くんはショートメールという手段を使ってきた。
そうか、電話番号が分かればショートメールできるもんね。



…………ねえ、作間くん。そんなに私と、電話したくなかったですか？




ただでさえ辛い気分が、ショートメールの短い一文でより辛くなった。




｢今日、夜って空いてますか？話したいことがあって｣




アイドルだから女の子と2人で外で歩くのは……とまで言っていた、アイドルの鏡のような、彼だ。



きっと、｢もう会えない。｣そう言われるのは、バカな私でもわかる。



まだ夏が始まってすぐなのに、もう夏の終わりを感じた。






私は｢バイトの後なら会えます、でも混み具合によっては遅くなっちゃうかも｣と送ると、わかりました、待ってますと連絡が来た。




憂鬱だ。




でも。そもそも作間くんとはもう何回も会っているし、彼はこの何の取り柄もない一般人を面白いとか最高とか、悪い人じゃないと思う、なんて。沢山褒めてくれた。


……それで、充分なんだ。

私はまた自分の気づかないうちに我儘になっていた。



作間くんを独り占めしようなんて、100年早い！いや、1億年以上……永遠に、無理だ。




そう思うと悲しくもなったけど、今日で会えるのが最後なら、尚更存分にその時を楽しみたいと思ったし、また作間くんの笑顔が見たいと思った。




……これからは、画面越しになるとしても。






作間くんの笑顔が見られれば、それでいい。

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