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作間くんに｢まだいかないで｣と腕を掴まれ、これはおそらく俗に言う萌えきゅんなシーンのようだが折角の機会にも関わらず私の脳内が処理に追いついていないので現在頭は真っ白である。
とりあえず｢ワカリマシタ｣と辿辿しい日本語で返事をして、木枯らしおじさんが用意してくれた厚みのあるタオルを枕にして横になっている作間くんの隣に正座した。
と同時に作間くんが、ゆっくりと息を整えながら話し始めた。
｢……電話、｣
うっ……思い出したくない話題。
大体あんなナンパ紛いのことをしたのに私の事を悪い人じゃないと思うなんて言って万引き疑惑から助けてくれた作間くんの前世は、確実に仙人かマザーテレサの2択だ。
｢ごめんなさい、迷惑でしたよね、あんなナンパみたいな……あれは忘れてください！もう電話も、会おうなんて言うのもやめるから……｣
ってなるべく明るい口調で言うと、作間くんは自分の手の甲を目の上に乗せて、首を左右にふるふる、と振った。
｢おれも……もっと、話したかった、椎名さんと。だけど俺、一応アイドルだから……仕事柄、話したいからって、ほぼ初対面の女の子に軽々しく電話していいのかなぁ、？って、悩んじゃって。悪用されちゃうことも、あるってきいたし。｣
え、話したかったって言った？今。
作間くんが、私と、話したかった？
既に私の脳内の処理スピードは限界を迎えている。
構わず、作間くんは続ける。
｢でもやっぱり、椎名さんがそんなことする人には思えなかったし。だから、かけようと思ったんだけどぉ……｣
もう脳内の5分の1ぐらいしか機能していない私は、作間くんの言った言葉をただ反復した。
｢……だけど？｣
｢……なんか、恥ずかしくてぇ、できなかった｣
自分の前髪を軽くわしゃわしゃってしながら、心做しか、いや確実にニヤニヤしている作間くん。
…………もう、私の脳内が、充電切れである。
下から木枯らしおじさんが、氷枕と体温計を持って上がってきた。
『作ちゃん、大丈夫かい？……アレお嬢ちゃん何そんな金魚みたいな顔して！！それに顔真っ赤じゃ！！』
…………キンギョ…………ソウカ、ワタシハキンギョ…………
そんな私を見て、同じく真っ赤な顔の作間くんが、ふふって笑った。
まあ、作間くんの顔が赤いのは、熱のせいなんだけど。
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うめぼしあめ。(プロフ) - 木kooさん» ありがとうございます嬉しいです……！励みになります(T ^ T)頑張ります！ (2019年8月20日 13時) (
レス) id: 72abe16bad (このIDを非表示/違反報告)
木koo - めっちゃええ話ですね!!!! 私最近第2期作ちゃんブームきてて、最高にいいタイミングで素晴らしいお話に出会えました。 今から続編読んできます これからも頑張ってください(´-ω-｀) (2019年8月19日 23時) (レス) id: 3ea7b6f192 (このIDを非表示/違反報告)
うめぼしあめ。(プロフ) - つくねさん» えええ、ありがとうございます……！ありがたいお言葉(TT)頑張ります！ (2019年8月1日 8時) (レス) id: 72abe16bad (このIDを非表示/違反報告)
つくね - テンポよく進んでいく感じが面白いです！そしてキュンキュンします！続き楽しみにしてます♪ (2019年8月1日 0時) (レス) id: 87fb818e54 (このIDを非表示/違反報告)
うめぼしあめ。(プロフ) - 冷麦さん» えええ！冷麦さんコメントありがとうございます恐れ多いです……！！人柄だなんてそんな、お恥ずかしい限りです笑笑褒めて頂けるとは嬉しいです、、冷麦さんのお話も楽しみにしてます(；▽；) (2019年7月28日 15時) (レス) id: 72abe16bad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うめぼしあめ。 | 作成日時：2019年7月26日 17時
