私、大家になります！～ARS～6 (ページ9)

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雅紀「あの、その、すみません！
盗み聞きするつもりは」

そう言いながら、勝にいに向かって正座をして頭を下げるまーちゃん

勝希「俺は別に怒っているわけじゃ」
雅紀「すみません！さっき聞いたことは誰にも言いません…
お願いです、許してください…」

そう言いながら、いつの間にか頭を手で守っている彼
その手は小刻みに震えていた

…もしかして、まーちゃん
勝にいを自分のお父さんと重ねてる？

一瞬過った私の悪い予感は当たってしまうもので、
うわ言のように「父ちゃんごめんなさい、父ちゃんごめんなさい」と呟いていた

しかも、何だか彼の呼吸もおかしい。…恐らく過呼吸だ

このままじゃ、まーちゃんが倒れてしまう

そう感じた私は、2人との話を止め
まーちゃんを別の部屋へ連れて行こうと手を伸ばした

しかし、勝にいは私の手を止め
真っ直ぐな目で私を見て、首を横に振った

俺に任せろってこと？
不安ではあるけど…信じるしかないよね

勝希「…相葉」

勝にいがまーちゃんの名を呼ぶと、彼はビクッと身体を震わせた

勝希「お前の父ちゃん、今どこにいんだ？」

…へ？何を言ってんの？この人

雅紀「あ、あの」
勝希「息子をこんなに怯えさせるなんて、親として最低だ
俺が説教してやる。理由によってはこの手でギッタギタのバッタバタに」
A「か、勝にい？！何か内容が物騒なんだけど！」
勝希「気のせいだ、気のせい」

いや、絶対気のせいじゃないと思う
何なら、後半の内容が国民的アニメのガキ大将の台詞に似ているのも絶対気のせいじゃない…

しかし、まーちゃんの中で何か変化があったようで
いつの間にか、呼吸と手の震えは治まり、
おそるおそるだが勝にいのことを見ていた

勝希「だから、安心しろ！俺が護ってやる」
雅紀「ほ、本当にですか？」
勝希「当たり前だろ！…まぁ、暴力はダメだから俺のこの弁護士という役職を最大限に利用することになるんだけどな？」

そう言いながら、ゆっくりとまーちゃんの頭に手を置く彼

勝希「だから、この勝にいに任せろ」