私、大家になります！～ARS～6 (ページ8)

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雅紀side ページ8

遡ること数時間前

俺は両隣に和と潤ちゃんの温もりを感じながら3人が寝たのを確認して眠った

…筈だった

実際は、身体は疲れていて眠りを欲しているはずなのに、
一日で色々なことが起こりすぎて未だに頭が混乱していて眠れないのだった

でも、それはどうやら俺だけのようで
他の5人からはスースーと寝息が聞こえてきた

だから、寝られないって起こすのは申し訳ないし皆も疲れているからと必死に頭の中で羊の数を数えて、時が過ぎるのを待っていた

すると、頭の方からAちゃんの独り言が聞こえてきて、
彼女が寝る前に相談しようとした

しかし、その前にさとくんの魘される声が聞こえてきてAちゃんはその対応に入ってしまい、とてもできる様子ではなかったし、
何より今まで知らなかったさとくんの秘密を知ってしまった気がして、怖くて身体が動かなかった

…どれくらい経っただろう
いつの間にか、さとくんは寝てしまっていた

両隣の2人を起こさないようにゆっくりと身体を起こして向かい側の3人の様子を確認すると
さとくんと翔ちゃんが、いつの間にか密着して眠っていた

彼女はどこだろうと辺りを見渡すと、リビングから明かりが漏れていて、小さいが話し声も聞こえてくる

それを聞いた俺は、話の内容が気になり足音を立てずに茶の間を出て、リビングの入り口でこっそり盗み聞きをしていた

内容は、翔ちゃんとさとくんについてだった
俺には難しい言葉で、3人は会話をしていた

中でも気になるのは、弁護士さんが言っていた“二宮の件”っていう言葉
和も、大きな問題を抱えているの？
しかも、弁護士さんが入らないといけないくらい危険なものなの？

また知らない事実を知ってしまい、混乱状態の俺

だからだろう

なぜか突然開いたリビングの扉にも反応できず、
そこから出てきた手が俺の手を掴み、中へ引きずりこまれた時には
もう逃げられないと実感した

…そして現在の状況に戻る