私、大家になります！～ARS～6 (ページ36)

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…何で彼にはお見通しなのだろう

智「黙るってことは図星だね」
A「何で…」
智「まず、サンタさんに欲しいものを伝える義務があるっていう理由自体に無理があるし」
A「でも…」
智「言いたいことは分かるよ…雅ちゃんのためでしょ？」
A「はい。小さい頃いい子じゃなくてもらえなくて…大人になったら一生懸命働いていい子になったのにもらえないって話を聞いて…
何とかしたいんです」
智「でも、いずれバレるよ？雅ちゃんがおいら達以外の誰かに話したら」
A「分かってます…でも、まーちゃんには頑張ればいいことがあることを知って欲しいんです」
智「ったく…そういう時こそおいらを頼って欲しいのに
一人で抱え込むなっつうの」

そう言い、私にでこぴんをする彼
…ちょっと痛い

智「おいらもできることは手伝うよ」
A「え、でも…大野さんはまーちゃんとの準備がありますし
これは、私が勝手に始めたことなので」
智「え？おいら、君を手伝うつもりで立候補したんだけどな」

…え？

智「おいらも、あいつらには幸せになって欲しいんだよ
特に翔くんと雅ちゃんにいたってはこれが初めてのサンタさんからのプレゼントになるわけだから…成功させたい」
A「…ってことは、サンタクロースの衣装も着てくれるってことですか？」
智「あ、そうか…その方が雰囲気出るし、夢あるね
いいよ、やっても」

じゃあ、白髭もつけないとなーと意外にもノリノリの彼
…サンタさんのイメージって男性だからどうしようと思っていたけど解決してよかった

智「ちなみに、あいつらは欲しいもの何て書いたの？」
A「えっと…」

そう言い私はもらった4人分の手紙を広げた

智「潤は…〇〇のブランドで出た最新のシューズ」
A「和は…ふふ、今年販売された新しいゲームソフトですね」
智「この2人の願い事は、子どもみたいでかわいいな」
A「はい、2人とも働いているからお金はあるはずなのに…」

やっぱり、サンタさんからもらう物は特別感が増すのだろうか？

智「さてと、翔くんは…え？」
A「どうしました？」
智「Aちゃん、雅ちゃんのも見せて」
A「え、何でですか？」
智「いいから」

そう真剣に言う彼に私は戸惑いながら、まーちゃんの書いた手紙を渡した

その後じっくり読んだ大野さんは
読み終わった後、なぜか大きなため息を吐いた

A「大野さん」
智「とりあえず、2人の読んでから感想ちょうだい」