私、大家になります！～ARS～6 (ページ4)

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心配なことページ4

部屋を出た私は、足音を立てないように歩き台所に向かった

戸棚から自分用のコップを取り出し、その中に水道の蛇口を捻り水を入れていると
突然私の背後から物音が…

驚いた私は持っていたコップをシンクの中に落としてしまい、
そのままおそるおそる後ろを振り返った

でも、その相手が分かった瞬間
私は安心からか、膝から崩れ落ちた

A「勝にい…」

…犯人は勝にいだった

勝希「わ、わりぃ！まさかそんなに驚かれるとは」
A「驚くよ！驚きすぎて一瞬、心臓止まったもん」
勝希「あぁ、お前お化けとか怖いの苦手だったもんな」
A「それ、一番勝にいに言われたくないんだけど」
勝希「うるせーわ！俺は苦手なんじゃなくて現実主義なだけだわ！」

強がる勝にいだが、私は知っている

今は少なくなってきてしまったが、夏に心霊写真特集がされた番組をじいちゃんと当時の住人全員、偶然泊まりにきていた私で見ていた時、
私、美和ねぇ、望お姉ちゃんはお互いに身体を抱き締めながら見ていたが

男性組は唯一、勝にいだけがギャーギャー声を出しながら見ており、その勝にいの左端にいたはっしーは顔をしかめ耳を押さえながらテレビを見て、
反対側にいた悟兄ちゃんはそんな勝にいを「勝くん、大丈夫だよー」と言いながら安心させていたと思う

意外に勝にいもビビリなんだよね…外面に似合わず

勝希「A、心の声漏れてるぞ」
A「え？キノセイデショ」
勝希「うわ、本当に思っていたのかよ！兄ちゃん泣くぞ！」

そう言いながら「えーんえーん」と声に出しながら泣く勝にい

…いや、嘘泣きってバレバレだし、えーんえーんって…漫画じゃないんだから

そう呆れて彼を見ていると、「さっきから何してんのよ」と言いながら美和ねぇが台所に入ってきた

A「美和ねぇ…」
美和「まぁ、何となくは想像できるけど」
勝希「美和、Aが」
美和「はいはい、あとで話はゆっくり聞くから取り敢えず静かにしなさいよ
あの子達起きてきちゃうでしょ？」
勝希「あ、」
美和「あ、じゃないわよ…」

そう言いながら、美和ねぇは勝にいを連れて台所から出る
…前になぜか足を止め、私の方を振り向いた

美和「Aちゃん、起きたついでにご飯食べる？」
A「え？」
美和「ついでにちょっと話したいこともあるんだけど…」

そう言う彼女の表情は真剣で、すぐ内容にピンときた

A「いいよ」