私、大家になります！～ARS～6 (ページ23)

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和也side ページ23

和也「…どういうこと？悟兄ちゃん」
悟「確かに、櫻井くんにとって甘えられる人は必要だし、多いに越したことないよ」
潤「だったら！」
悟「でも、2人の話を聞く限り彼…櫻井くんはシェアハウス内では兄貴的ポジションだったんでしょ？」
和也「ま、まぁ…」
悟「さすがに、甘えることができるようになったからって今まであったポジションはなくさなくてもいいんじゃない？」

それは…

悟「…これは僕の勝手な意見なんだけど、昔僕もあのシェアハウスにいた時、Aも含めて色々な人に甘えていたけどさ
特に彼女に対してなんだけど、俺の過去を知る前のあの頃みたいに俺を兄貴と思って甘えてきて欲しいんだよね」
潤「…うん」
悟「勝手に僕、櫻井くんとシェアハウスでの立場を重ねちゃっているところがあるから、
一概にそうとは言えないだろうけど」

…まぁ、確かにそうかもしれないけど

悟「だから、和僕に甘えてきてもいいんだよ？」
和也「ちょっと、話の流れ的に俺のことは」
悟「流れは関係ないよ。櫻井くんが安心して食べられるからっていう理由で来たみたいだけど…
本当は僕に“助けて”って言いにきたんじゃない？」
和也「それは」
悟「皆がいない中、一人で頑張ったんでしょ？
今は僕と潤くんがここにいる
…もう、力抜いてもいいんだよ？」
和也「何言って」

言い返そうとしたが、俺の目からは温かいものが流れる

和也「な、何で」

慌てて、自分の服の袖で目元を拭うが
してもしても流れてくるものは止まってくれない

自分でも分かっている
…今、俺の目から流れているものは涙だって
俺は今泣いているんだって…

潤「和…」
和也「何で、俺が泣いてんだよ！
一番苦しんでいるのは翔さんなのに…
俺は翔さんにいっぱい助けてもらったから、今度は俺が翔さんに恩返ししないといけないのに」
潤「それは俺だって」
和也「自分が嫌い…何もできない自分が」

するとなぜか俺の頭に温もりが

「和…大丈夫？」

…え？
俺は聞き覚えのある声に耳を疑った

慌ててその方向を見ると…
さっきまで眠っていたはずの翔さんが
俺のことを困った表情で見ていた