翔side ページ13
潤「翔さん、今日仕事お休みだよ？」
潤も何言ってんの？
今日は平日でしょ？
それを証拠に、ほぼ同じ勤務日の雅紀は仕事着だし…
翔「何言ってんの？今日は」
そう言いかけて、ふと昨日のことを思い出した
そうだ…俺今日“から”休みだった
昨日、皆から言われたじゃん
今日から休んでいいよって…
翔「ごめん…ごめん俺」
何で…何でこんな大事なことが頭から抜けてた？
どうしちゃったの？俺…
A「大丈夫…大丈夫ですよ、櫻井さん」
そう言いながら、大家さんはいつの間にか手首を掴んでいた俺の手をゆっくりとといた
A「…ここ、寒いですから家の中入りましょうか？」
その声を合図に、雅紀と潤が俺の身体を両側から支え、リビングへ移動した
雅紀「Aちゃんごめん、今日」
A「いいよ、2人とも行っちゃって。
私まだ時間あるし」
潤「ごめん！じゃあ行ってくる」
雅紀「翔ちゃん！ゆっくり休んでね」
俺をリビングへ送った2人
出勤時間が迫っていたらしく、あわただしく家を出ていった
翔「俺、俺…」
何やってんだよ…
仕事のあいつらだけでなく、学校の大家さんの邪魔をして
こんなんだと俺…皆の重荷になるじゃん
A「そんなことないですよ？」
翔「え？」
A「私達に甘えてくれているってことですよね？」
俺の心の声が聞こえたのか、大家さんは俺の背中を擦りながら優しい声で答えた
…甘える？俺って今甘えているの？
我が儘じゃないの？
分からない…自分自身のことなのに怖い
今までは何とかこの恐怖を忘れようとできていたのに…
これじゃ、俺があの日同じ生活を続けていても家や職場で…バカにされるならまだマシだけど
もしかして面倒だからって追い出されていたかもしれない
…ってことは、俺ここからも追い出されるの？
それはそうだろう、あんなことして迷惑をかけたしこれから先もいっぱい迷惑をかけるし
一度負の考えに陥ってしまうと、そこから中々脱け出せない
早くこの考えを忘れて、大家さんを学校に行かせたいのに…
「A、学校行ってきていいよ」
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作者名：うめパンダ | 作成日時：2021年10月24日 7時
