私、大家になります！～ARS～6 (ページ1)

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夢ページ1

ふと喉の渇きを感じ、私は夢の中からゆっくりと浮上する

A「よく寝たな…」

そういえば、今何時だろう…
まだ、覚醒しきっていない脳をフル活動させるが

A「…スマホ、リビングに忘れた」

残念なことに、この部屋には時計がない
あるのはリビングと各個人の部屋だけだ

だからいつもだったら、寝る前にアラームをセットしたスマホを寝床に持ってきているのにもかかわらず、
今日は眠気もあり、すっかり忘れていた

明日が何もなければそのままにしておいてもいいけど、明日は学校だ
さすがにアラームなしで起きるのは怖い

しょうがない、リビングにいくか…

そう考えた私は身体を起こそうとした
しかし、両腕に感じた違和感に気づく

A「あ…」

私はその方向を見た瞬間、思わず苦笑いをした
なぜなら、寝る前手を繋いでいた年上二人が時間が経ってもずっと繋いだままだからだ

特に櫻井さんにいたっては、いつの間にか私の腕をまるで抱き枕のように抱き締めていた

本音を言うと、このまま見ていたいが明日遅刻したくないしな…

そう思った私は、心の中で2人に詫びを入れ
まずは右手を繋いでいる大野さんの方からゆっくり手を解こうとした

しかし、その瞬間私の右手を握る彼

突然のことに驚いた私は、慌てて彼の方を見た

すると、彼は顔をしかめっ面にし
唸りながら身体を捩っていた

悪い夢でも見ているのだろうか、時々自分の右手で空中を探っている

…私は、その姿に見覚えがあった

私は、左で抱き締めていた櫻井さんの身体を慌てて離し、
大野さんの身体を起こしながら、正面から彼の身体を抱き締めた

すると、すぐに彼の口から出てきた言葉
その言葉に私は強く胸を締め付けられた

智「行かないで…翔くん、行かないで」