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ここに来るのは大家になってから2度目だ
…っていってもあの日はまだここまで暗くなかった気がする
唯一見えるのは、自販機とベンチの近くにある外灯くらい
それ以外はその2つの光のおかげでボンヤリと見えている
悟「…あそこ座ろうか」
そう言い彼が真っ直ぐ向かって行ったのは
なぜかベンチではなく、ブランコ
私は不思議に思ったが、既に悟兄ちゃんはブランコに乗り前後にこぎだしてしまったため、
急いで空いているブランコに乗り、同じようにこぎだした
悟「僕、この年になってから初めて乗るかも」
A「…私も」
悟「昼間は子どもたちが使っているし、何より周りの目があるからね…
だから、こんな時間に乗れるのは大人の特権だよね」
そう言い楽しそうにこぐ姿は、少しだけ昔の彼に重なった
悟「ねー、A」
A「…何？」
悟「もういいんだよ？」
A「もういいって…」
悟「葬儀は全部終了したし、ここには僕たち以外誰もいない」
A「…うん」
悟「それに、この暗さだから万が一、ここを誰か通ったとしても誰にも顔を見られることはない
僕にも見られたくないならこの状態のままでいいから…思っていること全部吐き出しな？」
彼の言葉を合図にこれまでずっと耐えてきたことが蘇る
そして、まるで止めることを忘れてしまったダムのようにボロボロと私の目から温かいものが流れ出した
A「お父さんとお母さん…死んじゃった」
悟「…うん」
A「話したいこと、まだまだいっぱいあるのに…
これから親孝行をしていこうと思ったのに…」
悟「…うん」
A「私が2人を殺したの！私があの家で大家をしていたから」
悟「それは違う！！」
そう言うと彼はこいでいた手を止め、私の目の前に行き私のブランコも止めた
悟「あの家の大家になったことを否定するってことは、
じいちゃんが亡くなってから今まで大家として頑張っていた自分
シェアハウスの住人
Aに大家を任せてくれたお父さんとお母さん
そして、あのシェアハウスを作った君のじいちゃんを否定することになるんだぞ！」
A「だって…」
悟「お父さん達だって、それは望んでないよ」
そう言うと、悟兄ちゃんは優しく私のことを抱き締めた
私は…彼から感じる温もりに安心して再び泣き出した
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ココ - 楽しく読ませていただいています。これからも頑張って下さい！大好きです (2020年12月14日 18時) (
レス) id: d99ce7578f (このIDを非表示/違反報告)
うめパンダ(プロフ) - もふもふさん» ありがとうございます(*´ω｀*)これからも応援よろしくお願いします(*^ー^)ノ♪ (2020年11月28日 10時) (レス) id: a1376d4518 (このIDを非表示/違反報告)
もふもふ - うめパンダさん» いつも楽しく読ませていただいてます。続きがとっても楽しみです！これからも頑張って下さい ファイト！！ (2020年11月27日 23時) (レス) id: feaa44eb2b (このIDを非表示/違反報告)
うめパンダ(プロフ) - ナナ☆さん» ありがとうございます(*´ー｀*)完結にはまだまだ時間がかかりますが、最後まで彼等の進む道を見守ってください！ (2020年11月2日 23時) (レス) id: a1376d4518 (このIDを非表示/違反報告)
うめパンダ(プロフ) - モコスケさん» 返事が遅くなってしまい申し訳ありません！面白いなんて…とても嬉しいです(///ω///)♪これからも応援よろしくお願いしますm(__)m (2020年11月2日 23時) (レス) id: a1376d4518 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うめパンダ | 作成日時：2020年8月19日 11時
