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その後も山下さんは電話で何かを話していたが、突然のことで頭が真っ白になってしまった私の耳には何も入ってこない
私の様子に何かを察したのか、誰かが私の身体を支えながら座らせて
誰かが私の手からスマホを取りその電話に出た
翔「おい、大丈夫か？」
2人が亡くなった…その意味がようやく私の頭の中で理解できた頃
櫻井さんが私にスマホを渡した
あぁ、私の代わりに電話に出てくれたのは彼だったんだとやっと分かった
その時、なぜか周りを見る余裕が出てきて
私の右側にはまーちゃん、左側には潤が私の身体を必死に支えていて
大野さんと私のことを嫌っているはずの二宮さんもいつの間にか私の目の前に座っていた
A「櫻井さん、私の代わりに電話ありがとうございます」
翔「俺は別に」
A「山下さん、何かおっしゃっていましたか？」
翔「警察が、娘の大家さんに事故の状況を話したいんだとさ
だから、今から病院に来て欲しいって」
A「そうですか」
智「俺ついていこうか？」
眉を八の字に曲げ、私に尋ねる大野さん
本音は、この中で一番歳上の彼について来て欲しい
でも、住人である彼に大家の私情に巻き込むわけにはいかないよ
そう決意した私は無理矢理口角をあげ、何でもないように彼に答えた
A「大丈夫ですよ。場所は分かってますし」
智「そういう意味じゃなくてさ」
A「私がしっかりしないと…葬式をどういう風にするのかとかこれから考えないといけないですし」
智「だから！」
A「大丈夫です。もし、分からないところがあったら皆さんにも相談するので」
そう言うと私は、彼の瞳から逃げるようにこの部屋を出ようとした
しかし、
翔「待てよ」
櫻井さんが私の手を引っ張ったことにより、それは阻止された
A「離してください」
翔「電話にまともに出られなかったくせに、話聞けるのかよ」
A「それは」
翔「言っとくけど、あんたの大丈夫は信用できない。あんた、俺達に迷惑かけないように“大丈夫”って言ってただろ」
…何で、この人は私の気持ちが分かるのだろう
翔「俺が一緒に行く」
A「え？！」
翔「今の大家さん、このまま後を追いそうに見える」
A「そんなの！」
翔「そんなことされてみろ。あんたになついている雅紀と潤はどうなる？」
あぁ、なるほどね
一瞬でも私のことを心配してくれたと思ったのがバカみたい
櫻井さんにとって、あの2人の方が大事なことくらいわかってたはずなのに
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うめパンダ(プロフ) - もちこさん» ありがとうございます！そう言っていただけるなんて嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします(*´ー｀*) (2020年6月4日 23時) (
レス) id: a1376d4518 (このIDを非表示/違反報告)
もちこ - 皆が段々と惹かれていく感じが好きです！応援してます！！ (2020年6月4日 20時) (レス) id: e755f3dd42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うめパンダ | 作成日時：2020年5月20日 11時
