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悟「本当は、そこで僕たちの話聞いてたんだよね？
もう話終わったから出てきていいよ」
ドアの外から聞こえる優しい声に促され、私はどういう表情をしていいか分からず
扉を開けて出てからも俯いていた
A「いつから気づいてたの…？」
悟「僕が過去を話している時かな？トイレの中から啜り泣く声が聞こえるんだもん
この店には僕たち3人しかいないのは分かってたし、トイレに行ったのはAだけだもんね？」
何だ、バレてたんだ…
結構、声抑えたつもりだったんだけどな
A「あの、その、えっと…」
悟「ふふ、何？」
A「私、全然悟兄ちゃんが抱えていること気づいていなかった
なのに、今だってたくさん悟兄ちゃんに甘えちゃって」
悟「そんなことないよ」
A「だって！私がもっと周りに気にかけることができる人間で大人だったら…」
悟「大人だからって何でもいいもんじゃないよ？」
A「でも」
反射的に顔をあげると、いつの間にか悟兄ちゃんは私の目の前にいた
そして、私の顔を両手で優しく包み人差し指で私の瞳から流れるものを拭った
悟「僕は、君のその人柄に救われたんだよ」
A「悟兄ちゃん…」
悟「大人だからといったって、全員が全員そんなことができるわけじゃない
一部の人にとって、僕たちのような訳有りはどうしても同情の対象になりやすい
そうすれば、自分が優位に浸れるもんね？」
“優位”
その単語だけは彼の怒りの感情が含まれていた
A「じゃあ、私も同じだよね」
悟「何で？」
A「私は、勝手に2人の話を聞いて泣いてんだよ？！
私は、悟兄ちゃんが嫌いな一部の人と同じなの」
そう言っている間にもボロボロと流れる涙
悟「僕には、同情でずっとその人の隣にいられないと思うんだけどな」
A「え？」
悟「だよね？潤くん」
潤「…仮にそうだとしたら、Aねぇなんて甘えないし」
悟「ふは、つまり僕たちはAのことちゃんと分かってるからさ
…色んな人間を見てきた僕たちをなめないでくれる？」
そう言うと彼は、悪戯っ子の表情で
私の頭を撫で出した
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うめパンダ(プロフ) - もちこさん» ありがとうございます！そう言っていただけるなんて嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします(*´ー｀*) (2020年6月4日 23時) (
レス) id: a1376d4518 (このIDを非表示/違反報告)
もちこ - 皆が段々と惹かれていく感じが好きです！応援してます！！ (2020年6月4日 20時) (レス) id: e755f3dd42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うめパンダ | 作成日時：2020年5月20日 11時
