私、大家になります！～ARS～ (ページ46)

今日:10 hit、昨日:3 hit、合計:137,516 hit

・ページ46

A「誰にって」
潤「惚けんじゃねーよ！あいつらから俺の過去をバラされそうになった時
俺のこと庇ったじゃねーかよ！」
A「それは」

潤「今まで出会った奴等もそうだった
今回みたいに俺を庇って…
そしたら、後日他の奴等にバレたくなかったら何でも言うこと聞けって…
俺が助けてもらった恩があるから、言い返せないことを知ってて…」

昔のことを思い出したのか、悔しそうに唇を噛む彼

潤「もしかして、お前のじいちゃんか？あんたら家族だから俺の過去を聞いて」
A「違う！」

私に疑いが向けられるのは仕方がない
でも、それでじいちゃんも疑われるのはどうしても我慢できなかった

A「私のじいちゃんは！あの人達みたいに人の過去を平気で軽々しく喋る人じゃない！」
潤「そんなの！」
A「私が庇ったのは、大家だし…それにあの人達本当に話しそうだったから家族って嘘ついて…」
潤「嘘…？」
A「はい、だからその…じいちゃん…祖父からは皆さんの過去は聞いてませんので、安心してください。」

そう言うと私は、頭を下げる

潤「バカじゃねーの？もし、あの場にあんたの知り合いがいたら…」
A「ふふ、松本さん意外にも心配してくれてるんですね」
潤「か、勘違いすんじゃねーよ！これはその…俺に関わる人が俺のせいで不利益を被られるのは嫌だなーって…」

そう言うと私から視線を外し、口をもごもごさせる彼
ふふ、恥ずかしいのか耳まで赤くなっている

潤「俺…あの家から追い出されるのか？」
A「…どうしてそう思うんですか？」
潤「だって、俺…あんな奴等と付き合っていたしこのままだと皆にも」
A「私は、貴方のことを追い出そうとは考えていませんよ？」
潤「だけど」
A「…今まで松本さんと接してきましたが、貴方が本当に悪い人だとは思えません
…だから、そんな悲しいことは言わないでください」

貴方はあの家に必要だという思いが伝わるよう
説得する私
…しかし、そんな私に対し彼はバカにするよう鼻で笑った

潤「…何も知らないから、そんなこと言えんだよ」
A「それは」
潤「俺が！少年院出身だって言っても…同じこと言えんのか？」
A「え…？」

少年院…？