私、大家になります！～ARS～ (ページ34)

今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:137,507 hit

・ページ34

A「電話…ですか？」
智「…まさか、この前の約束忘れたとは言わないよね？」

約束…約束…あ、

A「わ、忘れてたわけじゃないですよ！お忙しいのに、わざわざ迎えに来ていただくのは申し訳ないと思い…」
智「…おいらには今の今まで忘れていたように見えるんだけど」

…図星だ

智「まぁいいや、今日はこれくらいにしといてあげる」

ほ…

智「今日、君がバイト先まで行くのをこっそりついていったから場所は分かってるし、昨日のうちに今月のシフトは確認済みだからね」

…は？！

A「ちょ、そ、それってストーカーですよね？！犯罪ですよ！」
智「じゃあ、仮においらがしなかったとしてもちゃんと連絡してくれた？」
A「そ、それは」
智「でしょ？だから、毎日迎えにいってあげるね？
あ、もし彼氏と帰りたいんだったら行く前に言って？
おいら気まずくなりたくないし」

それは、私に彼氏がいる前提で言っている？
いや、もしかしたら「どうせいないだろうだけど念のため」という意味で言っているのかも…

彼の目を見て悶々としていると、急に両手にかかっていた重さがなくなった
慌てて見るとさっきまで持っていたスーパーの袋がいつの間にか彼の手に渡っていて、キッチンに運ばれていた

A「お、大野さん私1人でやるので休んでください！」
智「あんた、作る人数分かってんの？6人分だよ6人分！
しかもあんた以外は大人の男だから普通の量じゃ足りないってぇーのに…」

え、ちょっとまって…

A「もしかして、多めに作った方がいいんですか…？」
智「うん、特に翔くんと雅ちゃんは5人の中で沢山食べる方だから多めに作った方がいいね
…まぁ、万が一残っても生物だったり傷みやすいものでなければ明日の朝食にまわせるし」
A「とりあえず、急いで6人分のオムライス作りますね！」
智「うん、もし全員が帰ってくるまでに間に合いそうになかったら、おいらもヘルプに入るわ」
A「ありがとうございます！」

こうして私は時間と戦いながら、大野さんの力を借りることなく、最後の1人が帰ってくるギリギリで全員分の夕食を作り終えた