私、大家になります！～ARS～ (ページ24)

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雅紀「始め、俺はあの時と同じように拒否したんだ。
すると、じいちゃんは想定内と思っていたみたいで、
俺が了承してくれれば、入院代と手術代を払ってくれるって交換条件をつけてきた
運悪く俺は、そんな金持ち合わせていなかったから渋々了承したんだ」

A「あぁ…」

確かに、じいちゃん昔からそういう交渉得意だったな…

雅紀「あの家に訪れた時、当時まだ和と潤ちゃんはまだ住んでなくて…
さとくんと翔ちゃんしかいなかった。
それから俺は施設の時みたいにガキっぽいことをして引かれないために、
何年も空気を読んで年相応の人間になろうと努力していた」

それを聞いて、思い当たる節がある
さっきの動物園の時だって、皆子どものように楽しんでいたけど、
相葉さんだけはなぜか子どもそのものだった

最初初めて会った時櫻井さんと会話している様子見た時、“天真爛漫”って四字熟語が似合う感じだったから、気のせいだろうとは思ってたんだけど…

かと思ったら、私が遊園地に来た時3人は渋い顔してた(大野さんはちょっと読めなかった…)
その後ろで相葉さんは、分かりやすいくらいに目をキラキラさせて乗り物に視線がいってて…

でも、3人が乗り気じゃなかったのを空気で分かったのか、寂しそうな顔で思っていることとは反対の言葉を言おうとしていたのが偶然私の視線に入っちゃったからね…
つい、らしくないことをしちゃった

雅紀「……ごめん。急に暗い話しちゃって」
A「気にしないでください。反対に子どもな私に打ち明けてくれたのが
喜んじゃいけないんですけど、何か嬉しくて…」
雅紀「俺もそれは不思議に思った。まだ皆に話していないのに…」

え？！

A「だったら、なぜほぼ初対面の私に？」
雅紀「よく分からないけど…じいちゃんに似ていたからかな？」

じいちゃんに？え、加齢臭がしてるのかな…

思わず身体の臭いを嗅ぐと目の前の彼はぶふっと吹き出した

雅紀「違う違う！雰囲気が似てるの！」
A「雰囲気が？」
雅紀「不思議だよね…年齢や性別、性格は全然違うのに
何て言えばいいんだろう…こう、暖かくて優しく包み込んでくれそうな感じ」
A「な、なるほど…初めて言われました」

そんなこと、親にも友達にも言われたことないよ…