233 彼の優しさ 翔side ページ47
A「大野さん、どうしてそれを和くんに聞いたんですか？」
智「……ニノ、それは本当に相葉ちゃんが偶然に起こしたミラクルなのかな？」
え……？
和也「……どういうことですか？」
智「おいらの勝手な予想だけどね？
相葉ちゃん、この盗聴機の電波元を探す前の段階で
何となく……分かってたんじゃないかな……」
和也「まさか、そんなこと……」
智「ニノ、この捜査をやる前
何か相葉ちゃんに変わったことなかった？」
和也「そんなことなかったｈ……いや、もしかしたら」
潤「心当たりあるのか？」
和也「相葉さん、小さい声で僕のことちゃんと守るからって言ってたんです！
あの時は、何でそんなことを言うのか分からなくて聞こうとしたんですけど……
その時だけは、全然僕の言葉聞こうとしていませんでした……
……こんなことになるなら、あの時しつこく聞けばよかった……っ！」
ぽろぽろと涙を流すニノ
Aは、そんなニノの背中を落ち着かせるように優しく擦っている
智「……相葉ちゃんは、本当にニノを守りたかったんだよ」
和也「……ﾋｸｯ」
智「もし、ニノに言ったら
“自分が囮になるから、相葉さんはやらないで！”
って言われると思ったんじゃない？
だから、その捜査の時は
ニノが不審に思わないように、
無理矢理にでも範囲を選ぶ主導権を自分が握る必要があったんだと思うよ……？」
和也「……っ！」
智「本当に、相葉ちゃんはバカだよね〜
そんなことやっても誰も嬉しくないのに」
潤「……まぁ、あの人らしいっちゃらしいけどな」
A「でも、一言くらい相談してくれても……」
翔「ほんとだよ、マジで……っ」
……それからしばらくの間、
ARS課の部屋には5人のすすり泣く声が響いていた
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作者名：うめパンダ | 作成日時：2018年5月22日 12時
