ARS課の事件簿5 (ページ25)

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211 怖い和也side ページ25

雅紀「大丈夫、ね？大丈夫だから」

トントンと僕を落ち着かせるために
背中を叩く相葉さん

和也「覚悟してたはずなのに……」

雅紀「うん」

和也「ここに入って……あの人とも仲良くなって……」

雅紀「ふふ、そうだね」

和也「あの人に気づかれないように、
普段通りに接していましたが……何か怖くて」

雅紀「うん」

和也「そう感じる度に、自分が嫌になって……」

雅紀「うん」

和也「真実を知りたいのに、知りたくないって
もう頭の中ごちゃごちゃ……」

自分自身、何を言いたいのか正直分かっていない

でも、相葉さんの手が
僕が心の中で溜めていたことを自然と吐き出させているんだ

雅紀「……大丈夫、俺ニノのことちゃんと守るから」

和也「……え？」

雅紀「よし、早く家に帰って荷物取りに行こう？
もう皆、Aちゃん家に向かっているだろうし」

僕から体を離し、
ほら、早く！とあっという間に僕の荷物を持つ相葉さん

和也「え、ちょっと」

雅紀「そうだ！先にニノん家に寄って、荷物取りに行こう！」

僕に何も言わせないように、聞いてない振りをしてスタスタと歩く相葉さん

さっきの僕を守るってどういう意味？
相葉さん、貴方一体何を考えてるの？

近いうち、僕はこの2つをこの時に問えなかったことを後悔することになるんだ……