四十四葉 ページ44
怪我をした手も足も痛くて立ち上がれずにいた私
後ろの方から来る子達も私を見てはヒソヒソ話しながら走り去っていく
ヒソヒソ話すくらいなら助けてくれればいいのに…
そう心の中で思いながら痛みが引くのをじっと待つ
後ろの方では男子の先頭軍団が帰ってきたかまたえげつない量の足音が聞こえてきた
その軍団の邪魔にならないように端の方に避け、通り過ぎるのを待つ
と、その軍団の中から一人だけが立ち止まり私の方を向いた
「お前…怪我してんのか?」
見たらわかるでしょーが…と思いながら立ち止まった人の顔を見る
「うわっ…血の量やばいね…痛いデショ?
…って聞いてる?」
そこにいたのは研磨の隣で見かけたあのトサカ頭の人だった
おーいっ、と私の目の前で手を振る
ハッ、と意識を戻し先輩の質問に返事をする
貴「あー…大丈夫ですよ…ちょっと転んじゃっただけなんで」
「ちょっと転んだだけには見えないくらい凄い怪我してるけどね
その足で走れるの?」
貴「走るどころか歩くこともできませんよ」
時間が経っても風に当たるだけでヒリヒリ痛む足
しかも膝や脛を擦っただけでなく足首も捻ったらしい
だんだんと腫れていく足首を見ながら他人事のように思う
「あー…足も捻ってるデショ?これじゃ歩けないわな」
“ちょっと我慢してね?”
そんな声が聞こえたと同時に私の体は宙に浮く
…宙に浮く?
バッと勢いよく顔を前に向けるとそこには黒尾先輩の顔があった
貴「ちょ、先輩!?」
「ん?」
貴「“ん?”じゃないですよ‼何ですかコレ!?」
「何ってお姫様抱っこだけど」
貴「見たらんなもんわかりますよ‼
問題は何で私が先輩にお姫様抱っこされてるのかってところですよ‼」
耳元で叫んだのが煩かったのか顔を歪め口を開く
「だってこんなに怪我してるのに普通見て見ぬフリなんてできないデショ?
それもいつも研磨と仲良くしてくれてる子なら尚更」
だからって…こんなお姫様抱っこなんて…
恥ずかしい…ッ
「…もしかして、照れてる?」
図星を指され顔が赤くなったのがわかった
貴「しょうがないじゃないですか!
年齢＝彼氏いない歴なんですから」
てか数ヶ月前まで小学生だったから付き合うとかないか
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らぃち(プロフ) - 名無しさん» 返信が遅れてしまって申し訳ございません。ヒロインの名前の変更機能の方なんですが、変更できるように設定し直しますね。直すのに少し時間がかかりますのでご了承ください。これからもこの小説をよろしくお願いします(^_^) (2018年1月25日 10時) (
レス) id: cb03efac38 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - らぃちさん» すみません。私事なのですが、ヒロインちゃんと名前が被っていて読みづらいので、変更 または 変更機能を付けて頂けると嬉しいです。ご検討お願いします (2017年6月4日 9時) (レス) id: 62453a899d (このIDを非表示/違反報告)
らぃち(プロフ) - きっか@みにゃさん» ホントですか!初めて消滅都市仲間に出会いました(笑)私はランク160くらいの軽いガチ勢です(笑)更新頑張りますのでこれからもよろしくお願いします。 (2017年2月7日 23時) (レス) id: e521cdbe10 (このIDを非表示/違反報告)
きっか@みにゃ(プロフ) - 私も消滅都市やってますｗrankは40越えですｗちょう微妙ですがポチポチしてますｗ面白いです！消滅都市もこの作品も←更新頑張ってください！ (2016年12月31日 0時) (レス) id: 9c14c30c14 (このIDを非表示/違反報告)
隼(プロフ) - 魄」さん» コメントありがとうございます。ついに主人公の元カレが登場しました！意外でしたか？(*‘ω‘ *) これからも更新できるように頑張りたいと思います。応援ありがとうございます。 (2016年9月23日 0時) (レス) id: e521cdbe10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らぃち | 作成日時：2015年3月7日 0時
