君に夢中さ２ (ページ1)

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元太くんに教えてもらった公園に着くと、ブランコに座って空を見上げる特徴的な赤髪。

もう。ファンにバレたらどうすんのよ。

ほんと、危機感なさすぎ。

「…ちゃんと変装してください。こっちがハラハラしちゃいます。」

後ろから声を掛けると、くりくりの目をさらに大きくさせて私を見る松倉さん。

「Aちゃん…？」

「…俺がアイドルってこと、知ってたんだ。」

そう言って力なく笑う松倉さん。

「…よかった。もう二度と会ってもらえないかと思ってた。」

松倉さんにこんな顔をさせているのが自分だと思うと胸が苦しい。

「なんでAちゃんがここにいるの？」

「元太くんから聞きました。」

元太くんの名前を出した瞬間、松倉さんの顔が曇った。

「…元太とも知り合いだったの？」

私が口を開く隙を与えずに、

「もしかして、元太目当てで俺と仲良くなったとか…？」

なんて、自嘲気味に笑う。

「最初から俺のこと、気付いてたんだね。」
「で、本命は誰なの？元太？それとも今日一緒にいた男？」

「え、どうして…？」

「今日、元太と買い物しててさ。たまたま見ちゃったんだよね。親密そうだったから声掛けれなかったんだけど。でもまさか元太とも繋がってたなんてなあ。」

いつもは優しく話を聞いてくれてた松倉さんの口が止まらなくて、戸惑う。