君に夢中さ (ページ41)

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それからショッピングモールで江崎くんが良く行く店で一緒に服を選んで。

あ、このピアス可愛い。

江崎くんが試着している間に何気なく１つのピアスに目が行った。

あまり女の子らしい恰好が似合う方じゃないし、ちょっとメンズっぽいファッションが好きだからたまにメンズの物も買ったりするんだけど。

「お待たせ。何見てんの？」

試着室から戻ってきた江崎くんが覗き込んできた。

「おかえり。このピアス可愛いなって思って。見てただけだけど。」

「あ、それ可愛いよね。俺似たようなのこの前買ったよ。」

「え、いいなあ。今金欠だから私もお金貯めたら買おうかな。」

待ってね、今持ってるよ、ってカバンを開ける江崎くん。

可愛いけどお値段が全然可愛くなくて断念。
でも普通に欲しいな、なんて思ってたら。

「よかったら俺の片っぽあげるよ。」

て平然とした顔で片っぽ差し出されて。

「え、いいよそんなの。」

たまにカップルでお揃いのピアスを片耳ずつ付けてる子とかいるけど、私たちは付き合ってないし。

最近の子ってそんなの気にしないのかな？

それに普通に申し訳ないし。

そんなつもりじゃなかったんだけどねだってるように捉えられたかな？

なんて、頭の中でいろいろ考えてたら。