8 ページ9
部屋に入ると先程より落ち着いてるもののまだ息が荒いショッピ、目を覚ますのを待つのも良かったが食欲がないとはいえご飯を食べさせるのが先だと思い可哀想だが身体を軽く揺する。
その行為でさえ何かされるとしんぺい神は不安そうに俺の行動を凝視する。
『悪いけど起きとくれ』
んんっと少し苦しそうにしながらも薄らと目を開ける。
言わずもがな震え、泣かれ。ここに連れてくるまで意識が朦朧としていた為か何も分かっていないらしい。けれど隣のしんぺい神を見てハッとする。
shp「し、しんぺいさん。ここは？この人は…？」
ps「大丈夫やで、ご飯持ってきてくれただけやから」
怯えるショッピの隣に回り込みゆっくりと身体を起こし背中をゆっくりと撫であげるしんぺい神。
そんな病人を刺激する訳にもいかずしんぺい神に一つ頼み事をする。
『1人じゃ食べ進めるのも大変やろうし、ショッピの看病任せてええか？』
sn「え、俺に出来るんかな…」
『指示はこっちでする』
その後はしんぺい神がショッピにご飯を食べさせ、薬を飲むための補助をし濡れタオルで身体を拭くように指示したが思っていたよりテキパキとしていた。
ps「ふぅ…」
慣れないことに疲れたのか一息つく、ショッピはと言うとまだ万全と言う訳では無いので身体を拭かれてるくらいから意識が飛んでいた。布団をかけ直しとりあえず『あんがとさん』と声をかける。
ps「お礼を言うんは俺らの方やと思うんやけど…」
『間違いなく1人で看病するよりスムーズに進んだわ』
食器などを片そうと立ち上がるとしんぺい神が俺の腕をきゅっと握る。
ん？と首を傾げれば「あの、えと、その…」と言葉が続かず黙ったかと思うと覚悟を決めたように顔を上げる。
ps「俺、痛いのとか嫌やし、勿論皆に味わって欲しくないし…やから今まで付いた傷もこれから付くかもしれん傷も治してあげられる術が俺は欲しいんよ…生きていく術として、そういうのも、教えて欲しい…です…」
意気込んだかと思うと終わりに連れ声も小さくなり頭も下にさがっていった。
そんな頭にポンと手を乗せ優しく撫でると初めはビビられてしまったが暴力じゃないと分かると受け入れてくれたようだ。
『ん、面倒やけど特別許したるわ。言うても俺が教えられるんも手当とか応急処置くらいやと思っといて』
ps「あ、ありがとう！」
ホッと胸を撫で下ろすしんぺい神と2人で下に降りていく。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 113人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夕真 | 作成日時：2020年5月8日 23時
