【wrwrd】行き先変更【男主】 (ページ6)

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少し馬を飛ばしたが何の問題もなく家の前まで来ることが出来た、むしろ問題はここからというか。
全員の鍵を開けても動き出そうとしないのだ、急ぎの子供は"命の危機"と急かせば受け取ることができたが他の子供である。

面倒臭い、こちとら依頼でお前ら受け持ってんねんぞ。
なんて内心悪態を付くが仕方ない、コイツらを生かす以外に方法はないのだから。

『お前ら何時までそうしとんねん、死にたいんか』

少しトーンを落とせば皆ガタガタと震える体。
それでも俺は畳み掛けた。

『隙を見計らって逃亡でも考えとんか？金も生きる術も持っとらんお前達がこの先逃げてやっていける程優しい世界やと思うなよ』

歯を食いしばる者、絶望して涙を流す者もいたがこれは事実なのだから仕方ない。汚い世界しか見てないコイツらの絶望が伺える。

『やから全部教えたる。取り返して守る力もこの世界での生き方も全部。
俺の事なんて信用せんでええ、俺から技術も知識も全て奪え。貪欲に生きろ、ええな』

手はあげんし生きたいと思うやつだけ勝手に家に上がってこい、それだけ伝えると俺は家に入った。

とりあえずショッピと呼ばれていた子供を2階の自室に連れ込み薄汚れた身体を濡れタオルで落としていく。その後は目立つ傷を軽く手当しおでこに絞ったタオルを置いておく。

苦しそうに浅い呼吸を繰り返すが今はこれ以上の処置を施せないので先程の子供たちがどうなったかと下に降りる。

生きたいなんて誰もが望む欲だろう。部屋を出ると玄関にぎゅうぎゅうと詰め寄りビクビクしながらもじっと俺を見る。

『ええで、歓迎したるわ。
っとその前に2人ずつで悪いが風呂入ってこい』

金髪眼鏡と黒髪眼鏡にちょいちょいと手招きをし浴槽まで案内する。

『広なくて2人ずつで悪いな。タオルはここの好きに使い、下着はサイズがないから今は俺のTシャツ1枚でどうにかしといて』

膝くらいまでなら隠れるやろ。

『傷に染みるから表面の汚れだけ湯で流して、シャワーの使い方とかはええか？』

gr「大丈夫だゾ、、です」

tn「す、すみません」

はぁ、とまた大きなため息をつきしゃがみ込む。

『ええか、俺とお前らに主従関係も上下関係もない。ここにおる限り俺らの関係は同等や。敬語もなんも要らん、ええな？』

とりあえず2人にはシャワーを浴びるようにと促してよいしょっと重たい腰を上げる。

『次は飯やなぁ…』