【wrwrd】行き先変更【男主】 (ページ13)

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『はえー…最悪やん』

もちろん家を出ると雨なわけで。
心做しか先程より強くなってる気もする。

仕事柄傘を使うことなんてなく持ってるはずもないのでフードを被って森の中をさっさと進んでいく。やって雨の日に街へ買い物行くやつおりゅ？俺は面倒やし行かんよ。

とりあえずいくつか探す宛てはある。
森は元々詳しいので家の近くから順番に動物たちがねぐらにしている洞窟を探していく、さすがにこの雨量じゃ木の下では雨宿りは難しい。

そして幾つか回っているうちに洞窟の入口でしゃがみこんで佇んでいる人影が見える、やっと見つけた。そしてそれは向こうも気がついたようで。

zm「っ！？」

まさか俺が探しに来るとは思って居なかったようで少し洞窟を進んだところまで逃げ膝を抱えて座り込む。

そんな奴の隣に勿論無許可で俺も座る。

そしてゾムは同じ体制のままモゾモゾと動き距離をあける。

おい。

『何してんの、帰んで』

何も言わない、動かない。

『風呂も飯も準備終わっとる』

…

『このままじゃ風邪も引いてまう』

…

『みんな待っとるし』

…

『…なぁ、はよ帰るで』

何も行動しないゾムに痺れを切らして腕を掴み立ち上がらせる様に腕を引っ張りあげる。

ふらりと立ち上がった体は暗がりであまり見えなかったが震えていて顔は決して上げようとはしなかった。

zm「…罰は受ける、でも皆の前では、皆には辞めてくれ、ださい」

きっと自分の身勝手な行動で仲間への危機とこれから起こるであろう"お仕置"に対しての恐怖だろう。それだけ伝えるとさらに体は震え覚悟したように拳を握っている。

『なぁ、お前が今一番誰に迷惑かけてるかわかっとる？』

zm「アンタやないの…」

『ど阿呆、全然ちゃうわ』

全然わからないと言うように困惑の目をこちらに向ける。

『お前の仲間やろが』