第五話 謎の爆発音 ページ7
――――ドオォン！！
それはいつも通り机に向かって、書類に手を付けていた時だった。
空気の入れ替えの為に開かれた窓から、ああ。春なんだなぁと思わせる暖かい風に眠気を誘われながら、万年筆を動かしていた時に耳に入ってきた大きな爆発音。
一瞬、また雲雀君が何か暴れているのかと思ったけど、彼は校舎を壊すような行動は絶対にしないから違う。
・・・気になるけど、この書類終わらせたいし席を立つわけにはいかないしなぁ。
よし、と一度手を止めてから僕のちょうど真ん前の床に目を向けてから名を呼んだ。
「千春」
「会長、お呼びでしょうか！」
シュタッとでも効果音がしそうな勢いで、僕と同じ制服を着た男子生徒がどこからともなく現れる。彼、千春は庶務を務めている子で、とてもいい子なんだ。
でも、この登場の仕方はいつ見ても驚く。
一回僕は気になって千春にどこから現れてるの？って聞いたら、天井裏と度肝を抜かれる答えが返ってきたことがあった。
千春は忍者の末裔らしくてそれが当たり前なんだと言っていたけど。
「何なりとご命令ください」
千春は僕の前で片膝をついて深く頭を下げる。流れるようなその仕草に、毎度のことながら目を何回か瞬かせてしまう。
「ああ、千春。ごめんね急に呼んでしまって。千春もさっきの爆発が聞こえたかな？」
「いえ。会長のお側にはいつも付いておりますので、大丈夫です！・・・爆発、ですか。そうですね、校舎裏の方から聞こえてきました」
今聞いてはいけなかったような言葉が聞こえた気がするのは忘れよう。
にしても、校舎裏か。三年生が悪戯でもいているのかな。一応、顔と名前を把握するために千春に申し訳ないけど見に行ってもらおう。
「千春。お願いしてもいいかな」
「御意。この身は、貴方のために」
もう一度、千春は頭を深々と下げるとあっという間にこの場から姿を消した。
うん、今度他の生徒会のメンバーも連れてお寿司屋さんにでも連れて行こう。いつもありがとう皆。
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天霧(プロフ) - とても面白かったです。次の更新待ってます (2021年6月15日 21時) (
レス) id: 8490818b21 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - とても面白かったです。更新頑張って下さい！ (2021年3月8日 17時) (レス) id: 26b975bb56 (このIDを非表示/違反報告)
アル - えっ！？すっごい面白いです！続きがめちゃめちゃ気になります！ゆっくりでもいいので更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2020年8月17日 1時) (レス) id: 327b6bf4ac (このIDを非表示/違反報告)
moeka(プロフ) - 最近更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しいです。待ってます。 (2020年7月16日 3時) (レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
朱咲(プロフ) - 素直に面白いです。更新頑張ってください (2018年3月5日 17時) (レス) id: f509419ddf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空天 馬
| 作成日時：2018年2月1日 22時
