デイライトⅡ (ページ11)

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ソレイユ③ ページ11

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わんこのような中村くんが満面の笑みで、今日なんかメイク違うね？ちょーかわいい！って営業トークをしてくるからちょっとくらっとする。

アイドルってやつはほんとに…

しかし、彼の背後にいる如恵留さんの笑顔と背後からひしひしと感じる視線になんとなく私の何かが冷える。

「ところで中村くんって他人行儀なのいつやめるの？かいととかうみとかさあ」

「えー…」

「中村海人くーん？」

「元太顔こえー！(笑)」

「俺の前でAさんのこと口説くんじゃないよ。」

「口説いてねえよ(笑)そこまで節操なしじゃないわ」

「俺の目が白いうちは絶対そんなことさせないかんな」

「おお、惜しい！白じゃなくて黒かな」

「ねえAちゃんそれどこの？めっちゃ可愛い～」

「あ、これ？これ旅行に行ったとき買ったものでね」

「すーごいマイペースな空間。大丈夫そ？」

「俺たちだししゃーない」

「 Aちゃんもおんなじようなもんだしなあ」

「お～ついにAさんが俺たちの仲間入りか」

「いやもうすでに入ってるでしょ」

「それは喜んでいいのか分からないな？」

「なんでよ(笑)」

可愛いしめちゃんと松倉くん、中村くんも。
それから最強の可愛さを誇る元太くんが楽しそうに笑ってる。

なんて素敵な空間なんでしょう。
感激していたら、如恵留さんが私を呼んだ。

呼ばれると思ってなかったから変な声が出てしまって焦るけど、そんな私を見て柔らかく笑った元太くんに場違いにもときめいてしまって

熱くなった顔を隠しながら如恵留さんの方へ。

「すみません、呼んでしまって」

「いえいえ全然」

「もしよかったら、少し僕とお話ししてくれませんか？」

「 …私でよければ」

なぜ？と思ったが、優しい笑みの奥に何かまっすぐなものを感じて、それにすこぶる断りにくいというか断るという選択肢を与えてもらってなかったというか…

なんかこう、圧がすごい。
笑顔の圧というより如恵留さんの圧力っていうか、顔面強いっていうか？

いやそれは今関係ないか。

「げんたー！ちょっと卯月さんお借りするねー！」

「はあーい！？！」

「んな離れてないだろ(笑) 如恵留がAちゃん貸してって」

「えっ、やだ」

「はいはいそーいうんじゃないから。如恵留ー！いってらー！」

「はーい！」

じゃあ、行きましょうかって笑顔で案内されたのは隣の部屋だった。