西園寺羽京だけで短編集！【dcst】

一夜の過ち？ ページ10

〈そういう内容は一切ないけど一応ちょい注意〉



A目線

A『ん…？』

背中に当たる暖かい感触で目が覚めると同時に、頭に少しの痛みが走った。

A『いった……え。』

暖かいのを探るために後ろを向くと、片想い相手の西園寺さん。


A『はぁっっ！？』

思わず後ろに飛び退こうとする。
…あれ私、パンツしか…
布団を肩まで被り、少々強引ながらも西園寺さんの肩を掴んで揺らす。

羽京｢…んー…ぁとごふん…｣
A『西園寺さん！！』
羽京｢っわ！…え、Aちゃ………！｣


西園寺さんは事のまずさに気付いたのか、自身の口元にバッと手を当てる。

羽京｢ぼ、僕…昨日君に何をしたのか覚えてないんだけど……その、酷いことしたよね…｣
A『わ、わたしもなんです！記憶がなくて、西園寺さんこそ、私に変なことされませんでしたか！？』

西園寺｢…ど、どうしよう。｣
A『……服着ませんか？』
西園寺｢あっ、そ、そうだね…！｣

布団の隣に脱ぎ捨てられている服を拾っ…

A『わっ！？』
西園寺｢ど、どうしたの！？｣
A『いや、なんかびちょびちょで…』

私の服は色が変わるほどずぶ濡れになっていた。
…本当に何したんだ昨日！


西園寺｢…僕の服の替えがあるから、それを着よう。｣
A『そうですね！』

お互い後ろを向かないということで着替えをした。


西園寺｢………もし、何かあった時のために、責任は取るから…｣
A『…このことは、なかったことにしましょう！』

私なんかとの酒が入った一夜の過ちで、西園寺さんの未来を潰すわけにはいかない。


A『じゃあ行きましょう。』
西園寺｢うん。｣

２人で家から出た。


と、クロムがやけにこっちを見てくる。

クロム｢今日は２人とも同じ格好なんだな！｣
A『…あ。ゲンには秘密に…』
ゲン｢呼んだ〜？｣

あああ！

ゲン｢どしたのどしたの。なーに？もしかして片想いしてる相手とワンナイトラヴでもしちゃった？そんな顔してるよ、お二人さん。｣

A『…ゲン？』
ゲン｢まァいいんじゃなーい？２人とも恋は実ってるわけだし。ちゃーんと羽京ちゃんは、責任とらないとダメだよ？｣

羽京｢…知ってたのか…！｣
A『……え』
羽京｢…今度、ちゃんと告白させて。それまではいつも通りで…ね？｣

羽京君は恥ずかしそうにそっぽを向いてしまった。
結局私達が何をしてしまったのかは分かっていないけれど、結果オーライだからもう何でもいいや。

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