｢よんでよ｣ ページ21
▽
梟谷の待っている体育館に行くとボクトくんが真っ先に声を掛けてくれた。私に気付いた梟谷の人達も次々に驚いた顔をするもんだからそれに笑ってしまった
何試合かしてペナルティーもこなした長めの休憩時間、体育館の端の方で座って下を向いている山本が珍しく沈んでいるぽくて声を掛けてみる
｢山本どしたの！しょげてんの？！頭拭いてあげようか？！ね、私そのモヒカンと刈ってある間のところ拭きたーい！ねえ！なんで逃げんの！｣
｢じ、自分で拭くんで！大丈夫ス！！！｣
けど、山本は私がそう言うと後退り少し遠くの方へと逃げていってしまった。私が距離近いのはあると思うけどそんな逃げなくったってよくない？
まあ、バレーのことはよく分かんないし私が口出すことでもないから1人反省会なら放っておいたほうがいいかな、なんて思っていると壁に寄りかかって汗を拭いている黒尾に手招きをされた
｢どーよ、近くで見るバレーボールは｣
｢やっぱ2階で見るより迫力あるね、あと部活の練習のときよりやっぱみんな楽しそうだった、あ、黒尾が1番楽しそうな顔してたよ、ブロック？だっけ？綺麗に決まっているのかっこよかったし｣
｢そりゃ、どーも｣
｢あれ？黒尾もしかして照れてる？｣
｢んなわけ｣
マネージャーちゃんのお手伝いしてるから黒尾もタオルかドリンクか御所望なのかな、と思って両方持って黒尾のところに向かったけど、黒尾はただ感想を聞きたかったらしく私にそう話し掛けてきた
思ったことをそのまま言うと黒尾は満更でもなさそうな顔で笑う、さっきまで主将？らしく引っ張っていって試合中はボクトくんに悪い顔したり時たま少年みたいに楽しそうにバレーしてたのに、私と話すときはまたちょっと違った顔を見せているみたいで少し面白い
その違ったは多分、教室で2人で話しているときと同じようなニュアンスだとは思うけど、なんて、そんなことを思っていると
突然、あの、と声を掛けられた
｢いつも学校の近くで散歩している方ですよね、あの、小さくて懐っこいわんちゃんの｣
思わず振り向くと、見覚えるのある顔
梟谷のジャージを着てよくうちのお犬様と遊んでくれているボクトくん達との会話の中で、唯一敬語で話している後輩くんがスマホ片手に立っていた
部活の邪魔しちゃ悪いから立ち去ろうと思ったのに、その後輩くんの口から出てきたのは、散歩やわんちゃんなど、私のことを指すような単語だった
分かんないけど私に用事ぽい
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pupe4107(プロフ) - 私のイメージ通りのクロだったので、一気に楽しく読ませていただきました。ってか、背中に文字をって天才か！？ (3月17日 18時) (
レス) id: ec0e547931 (このIDを非表示/違反報告)
うえだ - 普段こういうサイトに感想は書かないのですが、良すぎたので残します… 最高でした；；ずっとキュンキュンしながら読み、最後は感極まって涙が出てしまいました！こんな恋がしたいです…素敵な小説を書いてくださりありがとうございます＾＾これからも応援します！ (2021年9月1日 5時) (レス) id: eff315038a (このIDを非表示/違反報告)
右京大河(プロフ) - 多タ夕さん» 素敵なコメント有難う御座います◎！小説というは自分とは違う人生や世界を体験出来る醍醐味があると思っているのでこの作品を読んで恋愛もどかしさを疑似体験したと感じてくださったことも納得した思って頂けたこともそれを伝えて下さったことも全部がとても嬉しいです (2021年1月27日 5時) (レス) id: e1e61173bd (このIDを非表示/違反報告)
右京大河(プロフ) - shinox2さん» コメント有難う御座います◎！最後の最後まで夢主ちゃんが友達のままいるか良い意味でも悪い意味でも友達じゃなくなるか葛藤する気持ちを持ったまま、2人の間に緊張感満載でのあの最後なのでヲタクの泣いちゃったコメントとても嬉しいです。最後まで有難う御座いました (2021年1月27日 4時) (レス) id: e1e61173bd (このIDを非表示/違反報告)
右京大河(プロフ) - 名無しさん» コメント有難う御座います◎！ずっと作品を好きでいて下さり完結まで見届けて下さり有難う御座いました。最高の一言に良かったの気持ちが全部詰められているような気がします（笑）私も歴代の作品の中でもかなり好きな作品なのでまた読み返して下さるととても嬉しいです (2021年1月27日 4時) (レス) id: e1e61173bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：右京大河
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ukyota/
作成日時：2020年7月25日 15時
