世話を焼かされる先輩 ページ11
▽
なんて言ったところでお前はきっと、またまた〜！って流すのはもう予想出来とるから言わんけど
お前は面白い女でいてくれた方が俺的にもええし
｢てことは、とりっぴぃの前だとこんなことせぇへんの？｣
｢んー、バイトの先輩後輩だった頃はラーメン行ってもやらなかったけど賄いお兄ちゃん達と変わらない量食べてるし、そのあとつまみ食い散々してるから食いしん坊なのは分かってると思う｣
｢せやろなぁ、Aちゃんと結婚したらエンゲル係数怖いわぁ｣
｢ななこさんとは絶対結婚しないので心配しなくていいです〜！｣
軽く笑って俺のことを男として無しと言ってくる後輩に、せやな〜、と返事していると店員さんが会話を横切るように俺らの目の前に餃子と唐揚げを置く、ライスは俺の方に置かれたけど無言でAちゃんの方へと寄せた
ラーメンもすぐお持ちしますね〜！と言った店員は本当にすぐ持ってきて目の前にそれが置かれる、俺が頼んだ醤油ラーメンから出ていく湯気は天井に吸い込まれていく
どうも〜、と店員さんにお礼を言うのは俺らとしては当たり前のことで、ここにいる俺やAちゃんだけやなくとりっぴぃや愛ゴリもそう言う
俺はまぁ、普通に言うけど2神とAちゃんは店員に対しても物凄く丁寧でお前ら店員ちゃうんやで？！と突っ込みたくなるほど
｢ななこさんお箸どうぞ｣
｢おー、ありがと｣
｢あ、待って！写真撮るからなな湖さんストップ！｣
｢ええ……まぁええけど｣
ぱきん、と音を立てて割り箸を割りラーメンの麺を掴むと突然ストップがかかる、インスタ映えちゃうやろこれと思いながら割り箸を置いてピースサイン、絶対インスタ映えちゃうやろ、これ
いや、Aちゃんインスタ使いこなせなくて垢も消さずやめとったな、そういや
てなると、ついったーか
｢ななこさんの近くのラーメン屋さんなう、このままお家お泊まりの予定〜！……っと｣
ほい、正解
そんなことしたら、とりっぴぃ来るやろ
嫉妬させたいんか、それとも迎えに来て欲しいんか
正直この女の考えることは付き合いの長い俺も未だに分からないことだらけやったりする
アホのふりして計算高いんか
それともただのアホなんか、どっちなんやろ
まぁ、気にしたところで俺には関係ねぇーけど
と相変わらず湯気の出ている醤油ラーメンを啜った、目の前にいる後輩はえげつない量のお酢を汁なし麺にぶっかけてた、お前それ絶対酸っぱいやろ
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ゆう(プロフ) - 作品を読んで言葉遣いに衝撃を受けました。こんなに素敵な文章書かれる方がいらっしゃって、感動し、今纏まらない言葉を書き連ねています。柔らかく人間味のある表現がとても好きです。執筆活動を陰ながら応援しております。長文失礼致しました (2018年1月17日 16時) (
レス) id: e25d9f6b92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：右京大河
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ukyota/
作成日時：2017年10月19日 13時
