【短編】道端に咲く花【実l況l者】

抜け駆け禁止【2sn】＊ ページ26

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俺の手からスルリと抜けたAを愛ゴリが受け止める、くそ、俺だってそっちのポジションが良かったんだけど！

つか頭撫でんな！俺だって撫でたい！そう思っていると愛ゴリがニヤリと笑顔を浮かべて俺の方を見る

うわ、ムカつく
Aにいまのその顔見せてやりたいぐらい






｢まぁ？とりっぴぃさんが？自ら嫌われる行為をして下さるお陰で？愛の戦士さんの好感度が上がる一方なんですけどね〜？！｣

｢うるせっばぁか！A〜？ねっ？ごめんって！機嫌直そ？俺のチョコアイスあげるから〜！｣

｢そんなものでうちのAちゃんが釣られると思いますか〜？あのアイスのブロマガは何だ何だ？お〜？｣

｢何回そのネタ引っ張んだよ！もう飽きたわ！｣






煽りにボケに突っ込む俺らのテンポの良い会話を愛ゴリの下で聞いているAは楽しそうにクスクスと笑っているあーもー可愛い、まじで可愛い

まじで後で嫌な思いと怖い思いさせたお詫びに俺のお気に入りのチョコアイス買ってあげよ、昼も一緒に食べる予定しているし、もう俺Aの為なら何でもしてあげたいぐらい好き

そう思っていると本鈴前のチャイムが鳴った、周りを見ると校門前にいた風紀委員も居なく俺を囲っていた女子生徒もいなくなっていた

流石にAも教室行かせないとやばいか、こほんと咳払いをして、まぁ、ある程度かっこいいと言われる顔を作る





｢じゃあ後で迎えに行くから｣

｢ちゃんと授業受けろよ〜｣






Aと校舎前でバイバイをして愛ゴリと2人きりになる、途端に疲れとさっきの嫉妬が出てくる、俺ら友達で幼馴染の筈なのにな

けど言わないと気がすまないから誰もいないことを確認してから口を開く





｢愛ゴリふざけんなよ、まじ｣

｢それはこっちのセリフだろ、Aの尻触りやがって、何処でもとりっぴぃに触られるとか可哀想過ぎるだろ｣

｢可哀想じゃねぇよ！つか愛ゴリAに優しくし過ぎ！抜け駆け禁止って言ったじゃん！｣

｢約束はしてない、てかもう本鈴鳴るから行くわ｣

｢え、は？！ちょっとおまっ！嘘だろ？！おい！｣





大声で笑いながら廊下を走る愛ゴリを追いかけるために俺も待て！と大声で叫びながら廊下を走る、風紀を乱してる風紀委員がいていいのか？って別に良いんだよ、高校生ぽいから入っただけだし

幼馴染と同じ幼馴染を好きになった、しかもそれを気付いたのはお互い高校生になってからそれもそれで青春味帯びてて嫌いじゃないと思った

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