【短編】道端に咲く花【実l況l者】

純情に黄色【trp】＊ ページ20

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｢とりぴ！あのね！お願いがあるんだけど〜｣

｢ん〜？どうした〜？｣

｢ナイトプール行きたいな？って思って｣

｢行こう！俺と2人で！！｣






好きな女の子からプールに誘われて嫌な男はいないでしょ！と思わず食い気味で答えてしまったが嫌な思いはさせてないか引かれていないか心配になった

けど同じ教室にいる彼女、Aちゃんは鼻歌を歌って楽しそうに笑顔だった、だから多分大丈夫だわ

Aちゃんはクラスの女子の中でもかなり可愛い方で東京の芸能事務所にスカウトされた過去もあるらしい、本人は通うのが面倒だからと断ったぐらいの美貌なのに女子力もカンストしている女の子、まじ可愛い

高校の大半の男はきっとAちゃんのことが好きで、でも彼女にするのは怖いし遊ばれそうだから付き合いたくない、俺もあーゆーのと遊びたいと口にする男ばっかりだった



正直俺も最初はそうだったけど彼女のことを見れば見るほど好きになって行くのが分かった、多分その視線に気付いてAちゃんも俺に声を掛け始めたんだろう、そして話していくうちに恋に落ちた、恋だと確信した

夏休みになってもプールに関するやり取りをLINEでしてAちゃんとの関係は続いた、そして予定を合わせて約束をしたその当日、Aちゃんはスレンダーな体型に可愛らしい水着を着せて浮き輪に浮かんでいるが何処か不服そうな顔をしていた

なんか俺したっけ？！と慌てて思い出し考えていると彼女が口を開く






｢なんでとりぴイケメンのままなの？！｣

｢はぁい？！｣

｢とりぴの鳥の頭の鳥の巣が濡れてボサボサになって鳥の巣がもっと鳥の巣だ〜！って笑うつもりだったのに！！！｣






俺が何か言う前にAちゃんは俺に対する愚痴を一気に話す、しかも不服そうな顔をしている理由が俺ってちょっとした優越感

つか俺Aちゃんにイケメンって思われてたってかなりやばくない？！嬉し過ぎてニヤけそうな顔を、つかニヤついている口元を手で抑えながら






｢え、じゃあ今度普通に昼のプール行く？｣

｢……行く｣






ちゃっかり次のデートに誘えば彼女は少し頬を赤くする、夜なのに赤いのが分かっちゃうほどだけど、だけど多分俺の方が顔は赤かったと思う

その後はまるでカップルのように2人で写真を撮り、帰りの電車でLINEで送り合った、ついでに次の約束も混ぜてLINEを送ればAちゃんから次いつ暇？の返事

それを見てまたニヤついたのは俺だけの内緒の話

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