【実l況l者】168cm 牛乳飲みます【uszw】

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｢ポニーテールって良いですよね｣







突然何を言い出すんだと、とわぽんの方を見ると視線の先には来栖さん達のグループがいた、体育の授業のときだけ女子の髪型が変わるのは確かに男ならこうグッ、とクるものがある

と言ってもそれは一般的な男の意見であって思わずチラッと見てしまうぐらいだ、来栖さんはまだ結ぶのほどの長さじゃないからいつも通りなのが少し惜しい

それに比べポニーテールに異常なほどこだわりを持つとわぽんは江ノ島さんの髪型をまじまじと見ている、そもそも美人なら何でも良いと言い切る男だから江ノ島さんだったらどんな髪型をしていても良いのだろう







｢……あれで黒髪だったら｣

｢なんつーか、本当とわぽんってブレねぇよな｣

｢良いじゃないですか、好きなものを好きと言って何が悪いんですか？｣








少しムスッとして言うとわぽん
いや、良いと思うし、むしろ羨ましいぐらいだわ、女子と男子は体育は別だからそんなに目で追うわけにもいかないし正直俺だって素直にそう言ってみたいわ

好き、とは流石に言えないけど、今度話し掛けてみるか、けれどいつもあの人の周りには友達がいるし何より 話し掛けるきっかけなんて何にもない、さてどうしようか

悩んでいてもどうしようもないこの問題を前に俺らの名前を呼ぶ全身組の声が聞こえる、授業が終わる頃にはキヨと全力で勝てない勝負のサッカーをやって汗まみれになっていた

体育が終わりHRまでの時間、みんなが着替えたり部活に行く準備をしている中、1人早めに着替えていつもの人気のない紙パックの自販機のところへ行く







｢それ、いつも飲んでるよね｣







え、と呆気のない声が出た
いつも通り紙パック牛乳のボタンを押していると突然声をかけられた、しかも女子に、しかも







｢来栖、さん｣







最悪だ、最高だけど最悪だ
体育着から着替え終わったとはいえ俺はまだ汗まみれでフジのように制汗スプレーなど使わない俺は良い匂いどころか汗臭いだけだ

それにしてもあれだな、声をかけてみようと授業中何度も思っていた矢先こんな幸運に巡り会うとは思っていなかった

けれど、どうせならもっと俺が小綺麗なときに話したかった、こんな顔とはいえ少しでも好きな人にはよく見られたいものだ、だから最悪

そして突然の出来事にどう対処したら良いのか、何の会話をしたら良いのか分からなくなって固まってしまう俺もかなり最悪だ

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