正しい休日の過ごし方 ページ30
緑side
互いにオフが被った昼間、俺の家で恋人のしげと溜めこんでいた録画を見ていた。
と言ってもちゃんと見ていたのは開始5分だけ。ドラマの中で「このシーン意味深ちゃう？」と話しかけられ顔を向けたら案外顔が近くて引き込まれるように唇を合わせていた。
ドラマが未だ流れている事は辛うじて聞こえる雰囲気からわかるがそれは最早意味をなさないBGMだ。途中からしげの膝の上に乗せられキスをしているため、ストーリーはもうわからない。それを気にする余裕も既に無い。
何分経ったかお互いわからないまま唇を合わせる。「揃ったオフは久しぶりやし」「しげの腕が腰に回って離れられへんし」なんて誰に言うわけでもないのに自分への言い訳を思い浮かべながら俺もしげの首に腕を回す。
お互い食むように夢中でキスをしていると急に俺のスマホが鳴り響く。
思わず音の方に顔を向けると、しげが顔を顰め俺の顔を正面に固定してきた。
「電話鳴ってるから。」
「いや。気が付かん振りしよ。」
「ダメやって。急ぎの用事かもしれへんもん。」
「…」
非常に不服そうな顔で腰に回っていた腕が外される。ありがと。とキスを一つ落とし電話に出た。
「もしもーし？」
「神ちゃん！今電話大丈夫やった？」
「淳太！ごめんなぁ、すぐとれる場所に置いてへんくて。取るの遅なったわ。」
「全然！神ちゃん今家？」
「？おん。」
「良かったー！今神ちゃんの家の前に居んねん。親戚からスイーツいっぱい送られてきたからお裾分け！日持ちせんから今日渡せるなら渡したくて！今チャイム鳴らすから開けてもろてええ？」
「え、あ、うん。ありがと淳太。」
電話が切れたタイミングで「なんかあったん？」としげの声とチャイムの音が重なって何かを察したのかしげの顔が険しくなる。
「…淳太来るん？」
「うん、なんか親戚から日持ちしないスイーツいっぱい送られてきたみたいで、お裾分けしに来てくれたみたい。ごめんな？断れんくて。」
「神ちゃんは悪くないやろ。あいつが悪いんじゃ。」
「そんな事言わんの。あ、来た。」
ドアをノックする音が聞こえて玄関に向かう。開けると汗だくの淳太が居た。
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こめこ(プロフ) - さくさん» さく様 コメントありがとうございます！久しぶりの割には量も内容も薄いなぁと思っていたのでコメントで嬉しいお言葉をいただきホッとしております。さく様にとって定期的に読みたいと思える話を作れていたのなら本望です。改めてありがとうございます！ (4月9日 12時) (
レス) id: e2c256bfb1 (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - こめこさん！はじめまして。こめこさんの赤緑が大好きで定期的に読み返して癒しをもらってます♡新しいお話読めて嬉しいです(* ˊᵕˋㅅ)ありがとうございます！ (4月9日 8時) (レス) id: c5d17ce2c7 (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - たまごんさん» たまごんさん！コメントありがとうございます！あげた後はいつも「これはあり寄りのあり？なし？」と思っているので感想を頂けるのは嬉しいですね！本当にありがとうございます！ (2022年9月29日 17時) (レス) id: 682a85edc3 (このIDを非表示/違反報告)
たまごん(プロフ) - こめこさん！！待ってました♪今回のも可愛くてほっこり……。めちゃくちゃ癒やされました！ (2022年9月29日 13時) (レス) id: f5c1be6b74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こめこ | 作成日時：2021年5月16日 10時
