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「はっ!!」
目を覚ましたエド
嫌な夢を見たせいで朝がビッショリだ
「エド!
まだ寝てんのかい?
親父さんが出てっちまうよ!」
ピナコが外から呼ぶ声が聞こえた
エドは左腕で顔を拭った
「これ
もらっていいか?」
ホーエンハイムが写真を見てそう言った
「4人で撮ったの
これしかないんだ」
家族写真を手にとる
「別にかまわんよ」
「すまんな」
その写真を胸ポケットに入れる
「お礼にいい事を教えてやるよ」
「ん?」
扉を開ける
朝の日差しが部屋の中に広がった
「じきひどい事がこの国で起こる
よその国へ逃げとけ」
「ひどい事なんて珍しくもない
第一
ここを帰ってくる奴等がいるんでねぇ」
「忠告はしたぞ」
そう言ってホーエンハイムは家を出た
「ホーエンハイム!」
ピナコが呼び止める声がした
「たまにはご飯食べに帰っといでよ」
ホーエンハイムは振り返らずに手を振り
足を進めた
「残念だよピナコ
もうお前のメシが食えなくなるなんて」
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