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「そう...
あなた扉を開けたの...」
アルは槍を持って構えた
しかしラストが爪を伸ばし
一振りすると無残に切り刻まれてしまった
「！！」
アルの頭に詰めが刺さる
「残念だわ
人柱確定なのに...」
アルを固定して
リザの方へと片手の爪を伸ばしたが
アルがそれを制した
「アルフォンスくん
私を置いて逃げなさい」
「嫌だ」
「逃げなさい！！！」
「嫌だ！！」
「あなただけでも！！！」
「嫌なんだよ！！！
目の前で人が死んでいく
嫌なんだ！沢山だ！！
それを見て心から傷ついて悲しんでいる
Aがいる！！
姉の身体の中がその度に蝕まれてゆく
それを見るのも辛い！！
だからもう誰も殺させない！
守ってみせる！！」
脳裏に浮かぶのは
無邪気なニーナの姿
自分の娘を大切にしているヒューズの姿
そして苦しみのせいで顔を歪め
吐血に苦しむAの姿が浮かんだ
刺さったラストの爪が振り上げられる
アルの鎧の肩の部分
やいたるところの部品が飛んでいった
「よく言った
アルフォンス・エルリック！」
リザが目を見開いた
アルは瞬時に両手を合わせて
大きな盾を造った
その瞬間焔が巻き起こる
ラストは火破りにされる
激しい焔が辺りを包み込んだ
アルはリザを守るように抱え込む
「ようやく跪いたな」
焼かれたラストが苦しそうに膝を突いた
目線の先には横腹を押さえているロイの姿があった
「打ち石を火種に
自らの血で綴った練成陣...っ！」
ハボックのライターを握っている
そして手の甲に描かれた練成陣が反応した
そしてまた激しい焔をラストに浴びさせる
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