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重い空気が漂う
「ごめん A」
『え...?』
今まで伏せていた目をエドに向ける
「あの時オレ狂ってた
どうかしてた
Aを殴り飛ばすなんて
その包帯...
ごめん」
エドは頭を下げた
そんなエドをじっと見ているA
『...大佐から...
聞きましたよね
“あの時の約束を守る”って
約束...覚えてますか?』
「覚えてる」
Aの声は今も震えていた
それに今エドとの会話は敬語だった
それを聞いたエドは唇を噛み締める
「...本当の兄弟の絆は深い
自分はエルリックと名乗るけど
他人が入れるものじゃない
特にオレたち兄弟は絆が強いから
だから邪魔になった時は突き放して
って言ったな」
『そうです』
暫くの沈黙が流れる
『正直言って...
今 あなたの眼を見ることができません
怖いんです...』
「怖い...?」
Aは震える身体を抱きしめて俯いた
『怒り狂った...獣の眼...のようで...
私の大嫌いな...
過去の 記憶を思い出して
怖いんです...
私とお母さんの最後の別れの日
怒り狂い空腹に満たされたお腹
そんな中 目の前に私と母がいて...
あの時の貴方の瞳は
大嫌いな瞳そっくりでした...!』
エドは立ち上がりAに近付いた
Aは座っているので逃げられない
Aの前でエドが座った
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