時の翼 7【鋼の錬金術師】 (ページ50)

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ブレダの言葉に目を見開くエド

「そのときについたキズだと
だんだん頬が腫れてきて
腕もだそうだ
今は腕しか見えないけど
肩も包帯巻いてるらしい」

「あの時...」

エドの表情が曇りだす

エドは殴り飛ばした時のことを思い出していた

「Aちゃん！？」

Aを診ていたロスが声を出す

『ん...』

「Aちゃん？分かる？」

『ロス...少...尉...？』

「えぇ！」

ロスは笑顔で答える

『ど...して...』

「姫さん起きたか？
実はロス少尉は生きてんだ
死んでなんかいない」

Aの意識が鮮明に戻ってきて

大きく目を見開いた

『本当に！！？』

いきなり身体を起こしたA

そのため頭がフラッとなり

倒れそうになったのをロスが支えた

『ふわっ』

「いきなり起き上がるからよ」

『すみません...』

Aはロスに抱きついた

『良かった...っ
よかった...』

それはまるでロスの存在を確かめるかのようだった

ロスは微笑んでAの頭を撫でていた

「さ
今度はエドワード君の番ね」

『∑！？』

その名前を聞いた瞬間Aはロスから離れた

「話したいことがあるんだ」

『......』

ロスが立ち上がりAに

“頑張ってね”と耳打ちして

部外者を連れてその場を離れた

今はエドとAしかいない