時の翼 7【鋼の錬金術師】 (ページ43)

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「その賢者の出身がここだったと？」

「そう伝えられていル」

「へぇー」

ブレダは興味があるのか無いのか

曖昧な返事をした

エドは男達の後ろで歩いていた

そのまた後ろに一人でAが歩いている

“クセルクセス遺跡を
見ておきたかったかラ”

リンの言葉が頭を過ぎった

「(なるほど...それでか)」

「しっかし
こんだけの技術を持ちながら
一夜で滅ぶ事なんてあるのかよ」

「ただの伝説かもしれんがナ」

影から日の当たる場所へと変わった

するとエドとAの目に何かが映る

２人はそれを見て距離を保ったまま

足を止めた

そこには壁に彫られた

巨大練成陣のようなものが描かれていた

「何をしていル
こっちダ」

「おおう...」

エドは走って３人の所へ向かった

Aはいまだに壁を見上げたまま

『なんだろう...この感じ...』

そして自分も向かおうと

足を進めようとした瞬間

『！！
う...っ』

咄嗟に手で口を覆った

そして隅の方へ走り膝を突いた

『うぇっ...うっ』

急に吐き気が押し寄せ涙を流しながら

こみ上げるものを吐き出す

先に行ってしまったエドたちはこの事を知らない

『ハァハァハァッ
カハッ
うぇっ...
(ヤバイ
頭クラクラしてきた
視界もぼやけて...)』