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『だから私はこれから一度
故郷に帰ろうと思います
故郷に帰って
家にある医学や錬金術に関する資料を読んで
調べ物をしてきます
だからお願いします
単独行動の許可を下さい』
「...私は別に支障は無い
霧のがそれで良いと言うのなら
許可を出す」
『ありがとうございます
分かった事は必ず報告します...』
Aは疲れている顔だった
「鋼のに何と言う？」
『知らせません
この後ヒューズさんの家に行って
それからすぐここを発ちます
多分今日はもう遅いですし
みんなも心の整理がついていないと思うので』
「行動するなら今しかないと...」
『はい
きっとエドはここに来ると思います
そのときは
“あの時の約束を守るだけ”って
伝えてください』
「そう言うと
すぐ霧のの後を追うだろう
故郷に向かうのではないか？」
『大丈夫です
私も自分の故郷の記憶は曖昧で
どこにあるのかよく分かってないんです
だからエドたちにも
どこの故郷なのか言ってませんから』
リザとロイは目を見開いた
「どうやって故郷に帰るのだ？」
『曖昧な記憶ですが
どっちに進んだらいいのかぐらい
分かってます
駅の雰囲気とかも覚えてますし
記憶をたどって帰ります
エドたちには行き先は絶対に教えないで下さいね！
さっき言ったことだけで良いですから』
「分かった」
『ありがとうございます
それでは急ぎますので』
「あぁ」
『リザさん
紅茶ありがとうございました
美味しかったです』
「え えぇ
Aちゃん
少しは休みなさいね」
不安そうな顔でリザが言った
『お気遣いありがとうございます
でも 大丈夫です
それでは失礼しました』
ガチャ...
扉は静かに閉まり
足音が遠ざかっていった
「あの２人
遂に知ってしまったんですね」
「あぁ」
暫くこの部屋の中も静かに静まり返っていた
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