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暫くの沈黙
破ったのはロイだった
「...いない...」
「は？」
「...田舎に 引っ込んだ」
その言葉に複雑な表情で
顔を上げるリザとA
「婦人と子供を連れて...
家業を継ぐそうだ
だから...いない」
「そっか...残念だな...」
「会いたかったね...」
ロイが足を進めた
「鋼の
先走って...無茶な事はするなよ」
「あぁ...」
「霧の」
『はい』
「少し話がある
来なさい」
『エド
ちょっとここで待ってて』
「分かった」
エドたちの見えないところまで
ロイとリザとAが歩いた
『なんですか？
話って』
「ヒューズの件はまだ伝えていないようだね」
Aは小さく頷いた
『私も...そのことを聞いた瞬間
何も考えられませんでいた
エド達が聞いたら
きっと同じことを考えると思って
言えなかったです...』
「いずれ知ることになるんだぞ」
『分かってます
そのときはきっと...
エドたちに嫌われますね』
寂しそうな顔でAは言った
『話はこれだけですか？』
「あぁ
すまない呼び出して」
『いえ
それではエド達のところに
戻ります』
ペコリとお辞儀をしてAは急いで２人の方に戻った
「こんなときだけ
子ども扱いですか」
リザはAが見えないところまで歩いた時
言葉を発した
「今は知る必要が無い
あの兄弟にとって前進するのに邪魔なものは
なるべく少ない方がいい」
「でも
いつかは知ることになります
それにAちゃんが辛いです」
「...私も
アームストロング少佐の事を
お人好しとは言ってられんな」
「お人好しで済む話でしょうか」
リザは真剣な顔でロイに言う
「残酷です」
―――――
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