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赤い灼熱の熱湯がグツグツ音を鳴らせている
「...っと
趣味悪ィ...」
そしてグリードが下に下げられた
「っあああああああああ!!!!!
っは!
いい湯加減だな畜生!!!
地獄の劫火はこれほどっ!
ぬるくはねぇだろうよ!!!
どんなもんかっ
先に行って見ててやるぜ兄弟!!!」
「生まれた場所へ
我魂へ帰るがよい
グリードよ」
「上等だぁ!!!!
腹ぁ壊してもしらねぇぞ!!
親父殿!!!!
ははははははははっ!!!!」
そしてその下から伸びているパイプをたどり
先まで行くとフラスコがあった
そのなかにポトポトと赤い液体が流れ出す
その液はグラスへ注がれる
男がグラスを持って掲げた
「来るべき日に向けて
お前たちの変わらぬ忠誠と安命を祈る」
そして男は大きな口を開き
赤い液体を流し込みゴクンと飲み干した
一滴残らず
大総統はその場を後にし
廊下を歩いていると
後ろから声がした
「お父さん!
お帰りなさい!おとうさん!」
子供が走って来た
大総統が振り返ると先ほどの表情とは打って変わり
微笑んでいる
「ただいまセリム」
「視察はどうでした?」
「実に充実した視察だったぞ」
「あなた
もう若くないのですから
後身に席を譲ってゆっくりなさったら良いのに」
「いやいや
まだ現役だぞ」
大総統はキランと目を輝かす
「おおそうだ!
南で鋼の錬金術師に会ったぞ」
「小さい錬金術師の!?
本当ですか!?」
「セリムはエドワードさんの話が好きね」
セリムは目を輝かしている
「だって
最年少の国家錬金術師なんて
カッコイイじゃないですか!
いいなぁ
ボクを錬金術習いたい!」
セリムは母と父の間で楽しそうにしていた
「そんなもの習ってどうするの?」
「国家資格をとって
お父さんの役に立ちたいんです!」
「はははは!
では将来はセリムに手伝ってもらおうかな」
3人は楽しそうに
話をしながら帰っていった
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