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「大総統直々かよ」
「尻尾を巻いて逃げても良いぞ」
「そうしたい所だが
犬ってのは忠誠心も強くてよぉ」
ドルチェットがアルに巻きついていた
手足の鎖を剣で砕いた
「そいつを逃がしてやってくれ」
「!」
「頼んだぞ」
2人は微笑んでいるようにも見えた
「ロア!?
ドルチェット!?」
「「おぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!」」
2人で大総統に向かう
「じゃっ!
邪魔しないでっ!!
出しなさい!!!」
「嫌だ...っ」
「アンタとここでやり合ってる暇は無いのよ!!」
中でドンドン叩いているマーテル
それを拒むように頭を震える手で必死に押さえるアル
「開けろって言ってんのよ!!!」
「ダメだよ...っ!!
出ちゃ駄目だ!」
「いいから開けなさい!!!」
生々しい音が耳に響く
「このままやられるのを
ここで黙って見てろって言うの!!?」
ドルチェットの身体が
下半身と胴体とで半分に切り裂かれた
「出すわけにはいかない!!
頼まれたんだ!2人に!!」
ドルチェットの上半身が水の中へ落ちる
「ドルチェット!!!」
そして今度はロアが向かったが
残酷な形へと切り裂かれた
「ロア――――――っ!!!!!」
マーテルは鎧の中で力なく座り込んだ
「お願いだから...ッ...」
「出ちゃ...駄目だ...っ」
アルの身体がカタカタと振るえている
「おいおい
ブラッドレイさんよぉ
俺の部下をこんなにしちまって...」
「駒に情が移ったか
くだらん」
「情だぁ!?
アホか
俺を誰だと思ってんだ強欲の
グリードさまだぞ?
金も女も部下も何もかも俺の所有物なんだよ!!
だから!俺は俺の所有物を見捨てねぇ!
何せ欲が深いからな」
「強欲...ますますくだらん」
またもや激しい戦闘が始まった
数秒後今度は4本の剣でグリードの動きを制裁する
グリードは白目をむいてびくともしない
「暫く寝ているがよい」
それを聞いたアルは思わず後ずさりする
「逃げなきゃ...」
「待ちたまえ」
大総統がアルに向かって歩いてくる
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