時の翼 19【鋼の錬金術師】 (ページ6)

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「ハァハァハァハァハァ」

ハインケルはセリムの首を掴んで

地面に叩きつけていた

それでも顔色一つ変えずに

ハインケルを見据えているセリム

「こっ、この野郎！！！」

ハインケルが腕を振り上げた

その瞬間

「おい！」

という声と同時に、明りが灯された

「誰だ！？
誰かいるのか？」

明りがハインケルを照らす

眩しさに目を細めた

「！！
バケモノ...っ！」

「大変だ！
子供が！！」

「―――っ！」

と、ハインケルは大変な事を思い出し

地面に倒れているセリムを見下ろした

「フッ...」

ギロッ！！！

ランプで明りが出来た事により

影に無数の目玉が浮き出した

ジャキンッ！！グサァァッ！！！

「うがぁっ！！！」

ハインケルは黒い鋭利な影に攻撃されて

腕から血が噴きだした

今度は目線を住民に移動させて

プライドの影が住民が持っているランプへと向かう

「うわぁっ！！！」

「バケモノだ！！！」

住民は慌ててスラムへと逃げていった

ランプが地面へと落ちたせいで

炎が草木を燃やして、一気に広がっていく

ボォッ！！

「くそ...っ！」