878 ページ36
エドは眉間に皺を寄せて黙り込んでしまった
そこにリンがやってくる
「気持ちの整理がつかねぇんだろ？
無理もねぇ
生きた人間の形をした賢者の石
しかもそれが、てめぇの父親だってんだからなぁ」
「それだけじゃねーよ...」
「？」
「...あいつが...ちょっと以外だったから」
―――――
ホーエンハイムは焚き火をじっと見つめていた
“私だって
いつか皺くちゃのおばあさんになるわよ？
でもね、どんな姿になっても
みんなで一緒に笑っていたいの
だからずっと家族でいて”
みんなで写真を撮った日
そうトリシャが言った。
そして旅立つ日
ブランコの修理をした時に告げた言葉
“トリシャ
俺、行くよ
待っててくれ”
トリシャを見れば、少し淋しそうな顔をしていた
その顔を見て、やっぱり止めておこうかとも思った
しかし
“はい”
トリシャを見れば、いつもの笑顔の顔だった
“待っています”
みんなで撮った写真を見つめて呟いた
「約束...守れなくてごめん
先に逝ってる...か
一緒に老いて死ぬのは叶わなかったが...
後から必ず俺が来ると
信じてくれてるんだな」
ホーエンハイムは空を見上げた
「明日だ...トリシャ」
―――――――
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 26人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
何処にでもいるモブ - 面白くて、一気に読んじゃいました。更新楽しみに待ってます！頑張ってぐださい╰(*´︶`*)╯♡ (2022年7月20日 17時) (
レス) id: 760ef75fef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
