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その頃坑道では...
「じゃあキミは
ロックベル夫妻の娘さんなのか?」
「両親をご存知なんですか?」
「イシュヴァールを経験した医者で
彼等の名前を知らない者はいないよ
もちろんあの
Aちゃんの母親の名前もね
わが身を省みずに医者の本棒を貫いたと」
ウィンリィは少し嬉しそうな顔だった
その後ろに歩いていたスカーが
先ほどのウィンリィの言葉を思い出していた
“理不尽を許してはいないのよ!”
そして師父の教えも頭を過ぎる
“耐えねばならんのだよ”
“国軍のしたことを許せというのですか?”
“耐えると許すは違う
世の理不尽を許してはいかん
人として生き長らえねばならん
だが耐えねばならん
戦の連鎖は絶たねばならん!”
兄の教え...
“不の感情が集まれば
不の流れになってしまう
逆に生の感情を集めて
世界を生の流れにする事ができる
そのために私は錬金術を学んでいるんだ”
すると坑道に小屋が立っていた
「おっ!
ここだここだ!」
ヨキが先頭を歩いていた
先に入ったのはヨキ
「なんだここは?」
「坑内係員詰所だよ
ここなら...あっ!
あった!
坑道の詳細な地図だ」
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