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「キンブリー！！
テメェ！！！」
エドがキンブリーに向って走り
胸倉を掴み上げた
その反動で、キンブリーの白い帽子が舞い上がる
「なんで！
なんでウィンリィがここにいる！！？
せっかくスカーを追いつめたのに
人質に捕られちまったじゃねーか！！！」
エドはキンブリーに怒鳴りつけていたが
キンブリーはエドの手をスッと退ける仕草をした
「どきなさい」
「！？」
キンブリーの手を見ると、手袋を取っている
そして、そのまま両手を大きく広げた
「！！」
『！！！
バカかあんたは！！！！
エド！止めて！！！』
エドはAの怒鳴り声で
キンブリーが両手を合わすギリギリで
ガシッ！！
腕を掴んで止めた
「――っ！
やめろ！！
紅蓮の錬金術師！！
ウィンリィの姿が目に入らねーのか！！？」
いまだにスカーはキンブリーを見下ろし
キンブリーはスカーを睨み上げていた
「邪魔をしないで頂きたい！」
「ふんっ！！」
スカーが地面に手を当てて、
建物の一部を破壊した
ドォォォン！！！
おおきな煙が辺りを舞う
スカーが姿を消した
「待ちなさい！！スカー！！」
キンブリーが走り出そうとした瞬間
ブリッグズ兵がキンブリーの肩に手を伸ばし
走るのを止めた
「キンブリーさん！！
建物に近付いちゃ危険です！！」
「撤収！！」
「吹雪がくるぞ！！
急げ！！！」
ブリッグズ兵が急いで走ってゆく
キンブリーは建物の上をずっと見上げていた
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