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エドは眉間に皺を寄せて苦笑い
「ふん...
鋼の錬金術師か...」
そして血がついている銀時計を取り出す
「元の身体に戻るために
軍の狗になる道を選んだ
だが...
国家錬金術師制度自体が
おそらく人柱とやらを選ぶためのもの
この上更に
あんたたちに利用されると言うなら」
エドは大総統の目の前に銀時計を放り投げた
「オレは国家錬金術師を辞める!!」
『私もそのつもりです
こんな物はいらない』
そしてAも銀時計を取り出して
自分の前へと置いた
「狗の証...血にまみれておるわ」
「あんた達のたくらみも
それが何であれ必ず頓挫させてやる!
他の術師に言いふらしてそして」
「なんと言ったかなあの娘...」
大総統はエドの話の途中に口を挟んできた
「そう...
ウィンリィ・ロックベル」
「「『!!!!』」」
3人は息を飲んだ
「リゼンブール生まれ
キミたちの幼馴染で
家族にも等しい存在
腕利の機械鎧義肢
今はラッシュバレーで働き
客にも恵まれている
素直ないい子だ」
エドとAがドンッ!
と立ち上がったのはほぼ同時
『ウィンリィには手を出すな!!!!
回りの人たちにもだ!!』
久しぶりに声をあげるA
『―――っつ〜......』
大きな声を出したせいで肋骨が悲鳴をあげ
Aは椅子に座って蹲った
「「A!!」」
エドとアルが慌ててAに近付く
大総統はコツコツと銀時計でもてあそんでいる
「で?
どうするね」
銀時計を机の上で滑らしてエドの前へ返した
「いらんと言うなら
斬って捨てるが?」
そして2人は銀時計を手に取ってポケットにしまった
「よろしい」
大総統はニッコリとそう言った
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